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『Meo Rip Curl Pro Portugal』はイタロが優勝!ガブリエル・メディナは3位でワールドタイトルに王手!

その名の通り、極上のチューブが本来の波となるポルトガル・ペニシェ「Supertubos」が今年は不安定なコンディションから始まり、現地時間10月20日に行われたファイナルデイはエアーショーの舞台にふさわしいスモールサイズ。
自然を相手とするサーフィンコンテストの宿命だが、エキサイティングなバレル勝負を期待していたファンには残念な一戦だった。

SFでガブリエル・メディナを破ったイタロ・フェレイラが優勝

2009年の『Rip Curl Pro Search』時代から10回目を数えるCT第10戦『Meo Rip Curl Pro Portugal』

このエアーショーにおいて事実上のファイナルとなったガブリエル・メディナ、イタロ・フェレイラのSFは規則的なレフトの波でのエアーリバースの完成度を競う展開となり、最後にスピードと高さ、飛距離を出したイタロが9.30をスコアして逆転勝利。
今年はこの一本が唯一の9ポイント台、ハイエストスコアになったと言えばいかにバレルが少なかったか分かるだろう。

ロッカールームでのガブリエル&イタロ
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ガブリエルを倒してファイナルに進んだイタロはファイナルでフランスのジョアン・ドゥルーと対戦。
ターンオンリーだったジョアンに対してイタロはSFと全く同じペースで一人エアーショーを披露。
大差で今シーズン3度目の優勝を決めた。

「最高の気分だね。本当に信じられないよ。ここで戦った最初の年は2位だった。そして、今年優勝することが出来たよ。ポルトガル、ビーチにいる全ての人、家族や友人に感謝したい。今年は自分にとって凄い年だった。興奮しているよ。何度かの優勝、悪い結果もあったけど、まるで夢を見ているみたいで最高の気持ちさ」
イタロ・フェレイラ

ワールドタイトルに近づいたガブリエル・メディナ

イタロに敗れたガブリエルだが、フランスでの『Quiksilver Pro France』でカレントリーダーの座を奪った後の大事な一戦でフィリッペ・トレド、 ジュリアン・ウィルソンよりも勝ち上がったため、2度目のワールドタイトル獲得の可能性が高くなった。

ポルトガル戦前のシナリオでは、今回ガブリエルが優勝、フィリッペが13位以下、ジュリアンが5位以下でガブリエルのタイトルが確定。

イタロとのエアー勝負には負けたがワールドタイトルには近づいたガブリエル
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ガブリエルを応援にネイマールがきた!
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ディフェンディングチャンピオンのガブリエルにとってこれは現実的なシナリオであり、その瞬間を期待してサッカーのブラジル代表で、親友のネイマールまで駆けつけて話題になっていた。

ポルトガルではタイトルを逃したが、最終戦のハワイでは5位以下になった場合でもフィリッペ、ジュリアンがSF前に敗退した時点でタイトルはガブリエルのものになる。
自身がファイナルに進出すれば、無条件でタイトルを獲得することができる。

「イタロとの対戦は常に良いヒートになるよ。彼は親友だし、勝利に値するサーフィンをしていたね。自分自身のパフォーマンスにも満足だったし、ベストを尽くした。すでに頭の中はパイプだよ。お互いにハッスルはしていないし、最初からエアーショーになるだろうと二人で言っていたのさ。ここまで2度の優勝、2度の3位。パイプは大好きだし、もう焦点を合わせているよ」
ガブリエル・メディナ

最終戦の舞台はオアフ島・ノースショアのパイプライン。
12月8日〜20日にCT第11戦『Billabong Pipe Masters』が開催され、そこで全てが決まる。

五十嵐カノア
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なお、後半戦で良い結果を重ねている五十嵐カノアはQF進出の5位でフィニッシュ。
フランス戦の穴を埋め、ランキング8位に浮上した。

『Meo Rip Curl Pro Portugal』

1位 イタロ・フェレイラ(BRA)
2位 ジョアン・ドゥルー(FRA)
3位 ガブリエル・メディナ(BRA)、オーウェン・ライト(AUS)
5位 ミシェル・ボウレズ(PYF)、マット・ウィルキンソン(AUS)、ジュリアン・ウィルソン(AUS)、五十嵐カノア(JPN)

WSL公式サイト

(空海)

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