サーファーにとっては航空券にプラスの料金となることから、天敵と言えるサーフボードチャージ。
サーフボードチャージとは、規定サイズ以上の超過手荷物のことで、サーフボードバッグは当然ながら規定サイズをオーバーするのでボードチャージと言います。
そのボードチャージは航空会社やルートによって変動するものの、片道で150ドルなどザラなのでかなりの負担となり、航空会社によっては大きな収益源となります。
なのですが、アメリカン航空が2019年5月21日にサーフボードバッグを含む一部スポーツ用品と楽器に対する追加料金の値下げを発表。
実際の料金変動は150ドルから30ドルへのダウンで、重量の規定は50ポンド(約23キロ)以内とのこと。
アメリカン航空の広報による発表は以下の通り。
弊社はミュージシャンとアスリートが道具を持参しての旅をより手軽にするため、超過手荷物の料金を軽減するポリシーへと変更することにしました。
変更に踏み切った理由は、顧客および従業員のフィードバックを反映させてのことです。
対象フライトに関しては、複数のメディア情報をチェックする限りアメリカ国内線の便のみとなっているようです。
さて、アメリカン航空は昨年、受託手荷物による超過料金の利益は12億ドルだったそうです。にもかかわらず、料金引き下げに至った理由は他社との料金争いにあると考えられます。
2017年にはアラスカ航空、2018年にはユナイテッド航空がサーフボードバッグチャージを値下げしているという背景がありますし。
ユナイテッド航空に関しては、カリフォルニア州が州を代表するスポーツとしてサーフィンが認定されたことから、カリフォルニア発着便のみ対象です。
興味深いことに、アラスカ航空は当初25ドルの設定、ユナイテッド航空は当初無料の設定でしたが、現在は両者ともに申し合わせたかのよう30ドルに値上がり。
150ドルだったアメリカン航空と比べると片道で120ドル、往復で240ドルの差となり、アメリカ国内線の料金を考えると240ドルのプラスは明らかに価格競争で劣る事から、アメリカン航空が値下げに踏み切ったと見られます。
今後はデルタ航空なども値下げの波に追随せずにはいられない流れとなってきたので、サーファーフレンドリーな方向に向かって欲しいところです。
参照記事「American slashes fees to check sports and music gear (but not antlers)|CNBC」