『citywave pro WORLD TOUR』をもっと楽しく観戦する為に!ジャッジ方法を一挙公開

リバーサーフィンの流れを汲む「citywave」。アジア初の大会「Jeep® presents citywave pro WORLD TOUR in Tokyo」が7月15、16日に開催されます。

全く新しいジャンルのこのサーフィンは、普通のサーフィンとは異なるジャッジ基準(ジャッジクライテリア)があります。今回は、このジャッジ基準を本邦初公開!citywaveのシニアアドバイザーを務める石内“CAP”圭一が、詳しく解説します。ジャッジ基準を知ると大会がますます楽しくなりますよ!

Jeep® presents
“citywave pro WORLD TOUR in Tokyo”
特設サイト

サーフィンのジャッジシステムと同様なのは、1ラン10点満点というところ。ヘッドジャッジと3名のジャッジ合計4名がそれぞれのランを採点。4名の平均値が1ランの得点になります。そして上位2つの得点がヒートスコアとして採用。つまり20点が満点ということです。ここまではサーフィンとはさほど変わりません。

しかし、citywaveならではでサーフィンと異なるのが、フリースタイルな技の数々がスコアに直結している点です。

フリースタイルの技。普通のサーフィンとは異なりcitywaveの場合はエアーリバース、フルローテションに加えてアーリーウープなど多種多彩なエアが特徴です。しかもフロントサイド(肩を開いて回転する方向)とバックサイド(肩を閉じて回転する方向)を使い分け、それはまるでスノーボードやスケートのような動きに近いことが伺えます。

1ランの制限時間は30秒~45秒(ヒートによって異なります)。その間に、いかにレールtoレールのターンを繰り広げ、技を挿入していくか?!これが全体得点の肝になるのです。

以下は、ターンとフラットスピン、エアー組み合わせた7点台のライディングの例。

ジャッジ自体は加点方法が採用されています。それぞれの採点の基準値は以下の通りです。

・トリック無で通常のターンのみ=4pts~4.5pts
・フラットスピン(*1)を組み込む=4.5pts~5pts
・フリースタイルの技を組み込む=5.5pts~6pts
・制限時間内ミスなくフリースタイル系をミックス=6~7pts
・制限時間内ミスなくフリースタイル系をミックスしかつコンボ技
(*2) =6.5pts~7.5pts
上記に加えてジャンプイン(*3)でドロップイン=+0.5~1.0ptsが加点

*1)エアーではなく板が水面に着いた状態でのスピン
*2)例えばアーリーウープtoスイッチライディングtoリバースなど技のミックス
*3)プールにドロップインする際にプールサイドを走って波に飛び乗る

高得点の出し方としては、やはり制限時間内をミスすることなく遂行すること。そして効果的にフリースタイル系を入れ込むこと。これが得点に繋がります。またジャンプインも必須の技となります。特にバックサイド側からエントリーは難易度が高いので勝負を賭ける時には多々見られます(もちろん失敗率も高いですが…)

このことはcitywave pro WORLD TOURのヘッドジャッジを務める「José Fernandes」の言葉からも伺い知れます。

「我々ジャッジが一番重要とするのは、時間を一杯使ったフローあるライディング。かつ誰もが格好良い!と思えるスタイル性を重視します。もちろんトリック(=フリースタイル)も重要ですが、このスポーツはスタイルが一番ですからね」

こちらのJosé はその昔スノーボードのワールドプロツアーの選手として世界を転戦しその後スノーボードのヘッドジャッジを歴任した経緯の持ち主。そんな経緯からかフリースタイル要素を拾って採点するのには長けていると感じました。

全体的に8pts台以上を出す事は至難の技と思われ、これはCTの大会でもそうですが、パーフェクト10ptsはなかなか出ないです。しかし既に東京大会の前に3戦のcitywave pro WORLD TOURを転戦してきてヨーロッパ勢は勢いに乗っています。

しかも、ヨーロッパでは昨年から、同じくリバーサーフィンをルーツとするもう一つの団体「Rapid Surf League」のツアーも開催されているため、ヨーロッパの選手達は大会慣れをしている可能性大。迎え撃つ日本のプロサーファー勢との戦いからますます目から離せません。

執筆:citywaveシニアアドバイザー 石内“CAP”圭一

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