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自分の限界を超えたパフォーマンスでワールドタイトルを勝ち取ったイタロ・フェレイラ

F+(エフプラス)

ワールドタイトルは最終戦のファイナルヒートの直接対決でイタロ・フェレイラ、初のパイプマスターも。トリプルクラウンはケリー・スレーター。

やっぱさぁ、毎日の地道な努力って報われるんだよ。
今年、世界中のどこに行っても朝一しっかりやってたのはコロヘとイタロ。現役時代のミックの代わりのように、この二人はどんなコンディションでも朝一やってた。特にイタロ。オンホールドになるようなしょうもないコンディションでも、あ、イタロ行くんだ、みたいに、本当によく練習していた。

イタロ・フェレイラ Photo by snowy

昨年のイタロのパイプ具合から考えたら、あのコンディションで優勝なんて、考えられない感じだったけど、ラウンドが進むごとにパイプ・バックドアがうまくなってる感じというか、間違いなく初日より最終日のほうがだいぶうまかった。自分の限界超えたパフォーマンス。プッシュ・ザ・リミットだわね。シェーン・ドリアンコーチ、初仕事にしてワールドタイトルは上出来。

ガブリエル・メディナ Photo by snowy

波がもっとコンスタントに入るなら、ガブだったと思う。やはり攻めてるセクションや乗ってる波、両手を駆使してのストールなどなど、技術的には本当に難しいことをやってたと思う。でもリードされて波が入らないファイナル後半は、波の選択に冷静さを欠いた。カイオ・イベリに最後にインターフェアをしてまでチャンスをつぶした冷静さが、ファイナル後半で切れた感じだったかな。そこまでは着々と仕事師してたから。

あのインターフェアは、残り時間がなく、相手にとってラストチャンスの波を相手のプライオリティ下でどうつぶすか、という駆け引き。残り時間がない、べストワンでも勝てるというときに限られるけど、あれやった瞬間に、ガブ頭いいなぁ、と思った。あれをやらなくても勝ったけど、1%でも相手にチャンスは残さないやり方だ。まぁ、あれで絶対ポイント出ないと思って乗せたら逆転された、なんてのを何度もくらってるんだと思う。
SNS上では結構ガブがたたかれてるけど、あれを許さないなら、最後の数分プライオリティ握ってマークして乗せない、ってのもダメでしょ? ってことになると私は思う。
ルールブックで禁止されていないことは、何をやってもいいのが試合だ。引っかかるとすれば、明らかにスポーツマンシップに反する行為……というあたりだろうけど、そういう意味ではしつこくマークして乗せないのも似たり寄ったりだと思う。プライオリティの使い方は無限だし、持ってる時も持ってないときも、状況によっては自分に有利に使える武器ということだ。

ジョン・ジョン・フローレンス Photo by snowy

大注目だったジョンジョン対ガブはガブの圧勝。波の選択がすべてだったと思う。ファイナルのイタロ対ガブも同じだけど。

ケリー・スレーター Photo by snowy

セミのケリー対イタロも同じ。あそこ勝てばオリンピックケリーだったんだけどね。
たまーに入ってくる抜けられるセットをしっかりものにできるかできないか、だけだったかな。どのヒートでもイタロは確実に自分の抜けられる波を選んでいたし、実力以上の難しいところも気合で抜けてた感じ。おめでとう。 

F+編集長つのだゆき

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