1997年、オアフ島のライフガードによるチャレンジからスポーツとして発展したオアフ島とモロカイ島を渡る32マイル(約51km)のレース『Molokai 2 Oahu』
ライフガードが使用するパドルボードとSUPの2部門(個人、チーム)に加え、今年からボードの下に付いている水中翼で揚力が生まれるハイドロフォイル部門が追加された。
7月29日の開催日、20カ国以上の男女が参加し、日本人のエントリーもあった今年のレースは天候に恵まれ、理想的なトレードウィンドが吹き込んだ。
もちろん、海峡にはいくつかの困難が待ち受けていたが…。
注目のハイドロフォイル部門では、7月14日に行われたオアフ島とモロカイ島を渡る『Maui 2 Molokai』』で2時間17分9秒の新記録を出し、WSLのインタビューにも答えていたマウイ島のウォーターマン、カイ・レニーが2時間52分58秒の記録で優勝。
これは2位に約25分の大差をつける圧倒的な数字であり、パドルボード、SUPを含めた総合の中で最も速く、過去の『Molokai 2 Oahu』の記録、SUP部門のオーストラリアのトラビス・グラントが持っていた3時間59分52秒を1時間以上も上回った。
大海原をまるで飛行機に乗っているようにスムースに進み、ハイドロフォイルの可能性を示したイベントでもあった。
今年の『Molokai 2 Oahu』にはもう一人のスターが参加。
2016年、2017年と2年連続でワールドタイトルを獲得したジョン・ジョン・フローレンスだ。
今年はシーズン序盤からの不調に加え、バリ島でのイベント中のフリーサーフィンで膝の前十字靭帯、部分断裂という重傷を負い、コンテスト復帰まで2ヶ月から4ヶ月を要することが発表。
シーズンを棒に振ることが決定したジョン・ジョンだが、ポジティブにリフレッシュ期間と割り切り、積極的にリフレッシュの時間を設け、このレースのパドルボードのチーム戦に参加。
6時間20分6秒という記録で3位に入った
渡り切った全ての人におめでとうと言いたい。
壮大なレースだった。サーフィンではゴールが無いので、これはとても楽しい挑戦だったし、全てが学習経験になったよ。
サポートしてくれた皆に感謝している。
(黒本人志)