時代はリサイクル&アップサイクルへ。ココナッツ皮のボードショーツを編み出した、VISSLAの「持続可能性」への取り組み。

「Creators and Innovators」をコンセプトに掲げる新鋭サーフアパレルブランドVISSLA(ヴィスラ)。
ビラボンUSA社で社長を務めていたポール・ノーデ氏が2014年に設立したブランドで、まだ誕生から5年も経っていないが、昨年度行われた『2017 VISSLA ISA 世界ジュニアサーフィン選手権』では冠スポンサーを務めるなど、年々その存在感が増してきている。

サーフ・カルチャー、パフォーマンス・サーフィン、クラフトマンシップをバックグラウンドにもつVISSLAは、現代的なDIY(do-it-yourself)精神に重きを置いており、そのマインド故に環境への影響を最小限に抑え、海や波を守るための取り組みも積極的に行っている。

今回はその取り組みの一部を紹介。

VISSLAの「To Protect and Surf」プロジェクト

VISSLAがミッションのひとつに掲げているSUSTAINABILITY(持続可能性)。そのマインドを体現したのが「To Protect and Surf」プロジェクトだ。

このプロジェクトでは、環境に配慮したボードショーツやウェットスーツなどの製品が生み出されているほか、 ショップバッグには生物分解される袋を使うなど、様々な取り組みがされている。

「To Protect and Surf」プロジェクトのコミカルなイメージPVも要チェックだ。

ココナッツ皮を「アップサイクル」したボードショーツ

このプロジェクトのメインプロダクトであるボードショーツ。今季もココナッツ皮を「アップサイクル」して作ったボードショーツがリリースされている。

「リサイクル」よりさらに新しい概念である「アップサイクル」という手法でつくられたこのボードショーツは、廃棄されるココナッツの皮から抽出した繊維を使用し、通気性、耐久性はもちろん、防臭効果も併せ持つ。

リサイクルとアップサイクルの違いは以下の通り。

一般的に「リサイクル」とは、たとえばペットボトルを溶かしてフリースの原料とするなど、モノを物質レベルで変形させて再資源化することです。(中略)
「アップサイクル」は、廃棄物や使わなくなったモノを、形質は変えずに素材として利用したり、元のモノの特徴を生かしてより良いものにつくり変えることで付加価値を高めようとする考え方。

出典:YADOKARI|【特集コラム】第1回:アップサイクルとは?モノ・コトの循環を生み出すムーブメントの広がり

 

国内初上陸 ペットボトルをリサイクルしたVISSLAのウェットスーツ

今年はペットボトルなどのリサイクルマテリアルを使用し、最新の環境に優しい素材、製法を使って生産されたウェットスーツも国内初上陸。

この生地のネーミングや下げ札により、その商品はリサイクルの原料を表現し、少しでも環境保全の啓蒙活動になるよう取組んでいる。

blank

ユニークなイメージPVにも注目。

サーフライダーファウンデーションとアップサイクルコンテストを開催

VISSLAは、世界的な環境保全団体であるサーフライダーファウンデーションともタッグを組み、「Creators & Innovators Upcycle Contest」などの啓蒙イベントなども実施している。

「Creators & Innovators Upcycle Contest」への参加方法

1.UPCYCLE 参加内容
古いものや拾ったものを、機能的な波乗りギアにアップサイクルする。(例:サーフボード、ハンドプレーン、フィン、アライア、スキムボードなど)

2.ENTER エントリー方法
参加者は、プロジェクトの開始から終わりまでの様子をムービーか3~6枚の写真に収め、2018年9月13日までにInstagramに投稿する必要がある。
投稿時は、「#CreatorsContest 」のハッシュタグをつけ、居住国も明記すること。

3.JUDGING 審査
審査基準は、革新性、機能性、創造性、デザイン性、美しさ。

4.FINALISTS 最終審査
「Under16」と「オープン」のカテゴリから、それぞれ4名のファイナリストが選出される。ファイナリストは最終検証および最終投票のためにプロジェクトを送付する必要がある。ファイナリストには特別賞が授与され、ギャラリーイベントに招待&自身の作品を展示することになる。

5.GALLERY SHOW 結果発表
2018年10月26日にエコロジーセンターで開催されるギャラリーイベントで、勝者が発表される。

コンテスト詳細:VISSLA|Creators & Innovators Upcycle Contest

(THE SURF NEWS編集部)

※当サイト内の文章・画像等の内容の無断転載及び複製等を禁じます。