1月29日〜2月10日と長いウェイティングピリオドを設けて行われるQSの中でもスペシャルなイベント『Volcom Pipe Pro』が開幕し、現地時間2月1日にコンテスト2日目を迎え、R3のH4まで進行。
コナウィンドの影響でコンディションは不安定だったが、いくつかの素晴らしいバレルがあり、現在ノースショアで最も期待されているフィン・マクギルがR2のH11で初のパーフェクト10をバックドアでメイクした。
フィンのヒートは同じハワイアンのアンソニー・ウォルシュが同じくバックドアで9.43をスコアしてリードを握っていたが、最後の波で10ポイントを出したフィンが逆転してトップ通過。
「ヒート序盤はスモールスコアでスタート、誰がベストウェーブを掴むかの勝負だった。最初に数本乗っておいて、本当に良い波を待っていたのさ」
これ以上ないポジションからのテイクオフにディープなバレル。
5人のジャッジ全てが10ポイントを出した文字通りのパーフェクト10。
17歳の彼は数週間前にオーストラリアでの『Jeep World Junior Championship』で優勝してハワイに名誉あるタイトルを持ち帰ったばかり。
「一度上手くいくとそれが長続きする感じ。例え、一度負けても、気分的には全く気にせずにいられるし、まだ頂点にいて何でも出来る気がするのさ。まさに今がその時で、まるで緊張しなく、どんなヒートでもナーバスになることがないんだ。絶好調だね」
午後になると西〜北西ウネリが本格的に強まり、セカンドリーフから割れ始めたが、コナウィンドが強まってしまった。
そして、R2のH13ではアメリカのジェイク・ケリーがダブル以上のハードなパイプラインの餌食になった…。
(まるでバンジージャンプのようだった)
このヒートでは西慶司郎がパイプラインでテキストブックのようにバレルをメイク、トップでR3進出を決めた。
その他、日本人選手ではこのラウンドで安室丈が敗退、残りヒートには大橋海人、村上舜、稲葉玲王がいる。
「Volcom」が選出した8名のワイルドカードによる「Last Chance Qualifier Heat」にはJOBことジェイミー・オブライエン、カラニ・チャップマン、デレク・ホー、脇田貴之などが参加。
バックドアで9ポイントを出したJOBが勝ち上がり、R3の1枠を得た。
「追いつ追われつの戦いだった。自分はリズムを掴んで上手く乗ることが出来たよ。止まることなく4本の良い波に乗ることが出来た。僅か8人だけのドリームヒートだったね。ラッキーだったよ。R3に出場出来てストークしている。ここに住んでいるのに、コンテストにエントリーするのを忘れてしまったのさ。WSLコンテストに参加出来ないとかなり動揺したけど、ありがたいことに’Volcom’のトライアル出場権をもらえることになったんだ」
その他、サニー・ガルシア、マクアカイ・ロスマン、イアン・ウォルシュ、コア・ロスマン、ダニー・フラー、ビリー・ケンパーなどハワイの強豪が勝ち上がっている。
R4からはトップシードとしてジョン・ジョン・フローレンス、セバスチャン・ズィーツ、コナー・コフィン、エゼキエル・ラウなどが登場。
コンテスト3日目はさらに盛り上がりそうだ。
COVER PHOTO:© WSL/Saguibo