今シーズン、ヘッドジャッジを長く務めたリッチー・ポータが退職し、新しいヘッドジャッジ、PRITAMO AHRENDT、なんて読むんでしょうね、ベタでプリターモ・アーレント? なんでしょう、そのうち誰かに聞いておきますけど、いままで副ヘッドジャッジをやってた人ですね。彼がヘッドジャッジに格上げ、他のジャッジパネルの刷新もあって、新体制での2018年スタート。
そこで、ジャッジ傾向の何が変わったか、を考えてみたいと思う。とはいってもこのCGの1試合だけでの判断だけど。
まず、全体的にスコアラインが低め。エクセレント、特に9点台がなかなか出てこない。10点満点が1試合に何本も出る、という感じのスコアラインではなく、10点はその試合の最高のライディングに1回が理想、9点も乱発しない、という感じ。なんとなくグッドレンジが広~いかなぁ、と思った。みんな5点から7点の中に入っちゃう感じ?
なので、差が出しにくいんじゃないのかと思うんだけどねぇ。
あと、テクニックに点が付くというより、波に点が付く割合が上がったと思う。
セットのいい波に乗らないと、何やっても点でない、みたいな。
ジョンジョン、ガブ、パーコ、ジョーディあたり、やってることはすごいし、ターンの質は高いんだけど、いかんせん乗ってる波がワンサイズ下、みたいな感じで、そういうライディングはかなり低く押さえられたと思う。彼らの敗北の理由はその辺かなぁ、と。エクセレントの条件はまずいい波から始まる、的な。
でもって、男女ともヒートフォーマットが変わり、2度目の敗者復活ラウンドがなくなり、男子はラウンド4、女子はラウンド3の3人ヒートが、今までなら1位がQFにスキップ、2位3位が次のラウンドに回る、だったものが、シンプルに1位2位がクオーターへ、3位は9位確定ということになった。これは結構試合全体がすっきりした感じで、私はいいと思った。始まればテンポよく終わる、みたいな。個人的にはラウンド2の敗者復活もいらないから、1位2位がラウンド2で3位が25位確定でいい、とも思う。チャンスってそんな何回もないものだし、現状のCTの試合会場は波がいい場所が多く、いいコンディションを選んでやるので、必ずしもマンオンマンでなければならない感じもしないし。3人で40分ヒートって結構ダレたしな。
あとはほとんどの会場でデュアルヒートを使うことが認められた。早く終われるためのふたつの変更ともいえる。男女共催のイベントが増えたので、期間中の波が足りないケースも出てくることを想定してのこれらの変更。ま、とっとと終わって安くあげる効果もあるかな。試合にかかる人件費等は試合ごとにいくらなので、開催日数には関係ないけど、早く終われば実質労働時間が減るので、安いギャラでも不満でなさそうだし(笑)
ま、今のところツアーに劇的な大きな変化はないけど、来年の大きなスケジュール変更に向けて、徐々にいろいろ変身中というところか。とにかく予算的ダウンサイジングは必須だと思うので……。
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