昨年の男女トップだったカリッサとジョンジョン Photo: SURFER / Ellis

今年は五十嵐カノアや大野修聖もノミネート!人気サーファー投票「2018 SURFER AWARDS」開催

12月6日(日本時間の7日)、ハワイのノースショアで第48回目SURFER AWARDSが開催される。

1963年に米サーファー・マガジンの読者調査「SURFER POLL」から始まったこの企画は今やサーフィン業界の一大イベントとなっている。日本では、7日15時からSURFER AWARDS公式ページのライブ配信で視聴できる。

SURFER AWARDSではサーファー・マガジン読者によって決まる男女の人気トップ10サーファーに加え、ベスト・バレルやワースト・ワイプアウトなどの特別賞、そして20分未満のショート動画、ベスト・ドキュメンタリーなどが発表される。全13部門(文末にリスト)ある中で特に注目されているものについて解説する。


TOP 10 MEN

歴代の受賞者を見ていくと、1985年以来アメリカのサーファーが1位を独占している。トム・カレン、ケリー・スレーター、アンディ・アイアンズに続いてジョンジョン・フローレンスは昨年まで4回連続人気ナンバーワン。しかし、今年はどうだろう?ケリーが昨年からの怪我を引きずったまま今年はほとんど大会に出ていない。ジョンジョンもシーズン1戦目のスナッパーで25位を記録してから不調が続き、バリのコロナ・プロ後のフリーサーフで怪我をして以来参戦できていない。

その中で現在のCT[チャンピオンシップ・ツアー:世界トップ34人のプロサーファーが参戦するツアー]リーダーのガブリエル・メディナ(ブラジル)や、世界最速サーファーのフィリッペ・トレド(ブラジル)に一位の座を奪うことはできるだろうか。また、今年ノミネートされている日本人サーファー五十嵐カノアと大野修聖、そして女子の前田マヒナがどこまで票を伸ばすかも非常に楽しみだ。

TOP 10 WOMEN

女子の方ではカリッサ・ムーア(ハワイ)がここ3年最も人気なサーファー。今年のWSL最終戦のホノルア・ベイでも得意なパワー・サーフィンを披露して優勝したが、年間チャンピオンはオーストラリアのステファニー・ギルモアに決定、過去最多のレイン・ビーチェリーに並ぶ7度目のワールドタイトルを記録した。サーファー・マガジン読者の印象に残るのはカリッサのパワーか、ステファニーのスタイルか、はたまた新たなスターが登場するのか、要注目だ。

BEST SHORT(20分未満のムービー)

5本の候補の中で一番世間を騒がせたのはジョンジョン・フローレンスの『SPACE』。しかし、10分超えのアクションが詰まった他の候補に対し、SPACEはわずか6分。それも、最初の幻想的な水中シーンが割と長く、ジョンジョンが登場するのは1:30から。しかしアクションが始まれば、スーパー・スロー・モーションのチューブやしびれるようなカービングそしてバックフリップやフル・ロテーションのエアを見れば、やはりこの人は世界一のサーファーだなと誰もが納得する、そんなサーフィンである。

▼ベスト・ショートにノミネートされたSPACE

その他のノミネート作品はSURFER AWARDS公式ページで確認可能。

BEST DOCUMENTARY

今年の候補には歴史に残るであろう大作も含まれている。90年代にサーフィンの常識を覆した『MOMENTUM GENERATION』を構成するケリー・スレーターやシェーン・ドリアンなどの裏話満載のドキュメンタリー、そしてアンディ・アイアンズの悲劇的な死去を題材にする『KISSED BY GOD』もある。

そのほかにサメに片腕を奪われた女性サーファー、ベサニー・ハミルトンのビッグ・ウェーブの挑戦や、サーフィンを通して南アフリカの貧困層に生きる楽しみを伝えるものなど、ジャンルは多岐にわたる。

▼ニュー・スクールの登場を記録したMOMENTUM GENERATION

その他のノミネート作品はSURFER AWARDS公式ページで確認可能。

BEST BARREL

今年もナミビアのスケレトン・ベイがベスト・バレルに2回フィーチャーしている。コア・スミス(ハワイ)の何キロにもわたるチューブに次ぐチューブは想像を絶するが、他の候補もなかなかなもの。XXLのプエルト・エスコンディード、タヒチのチョープー、そしてフローレンス兄弟の次男ネイサンの深いバックドア・バレルも見ものだ。

▼コア・スミスの超~ロングバレル

その他のノミネート作品はSURFER AWARDS公式ページで確認可能。

男女ともに日本人サーファーが世界のビッグ・ステージで活躍し始めている中、サーフィン界の今を垣間見る絶好のチャンスをお見逃しなく!


■SURFER AWARD全部門リスト
SURFER AWARDの部門は全部で13つ。各部門のノミネート作品は、サーファーマガジンの各ページから確認可能だ。

ベストドキュメンタリー
ベストパフォーマンス(男子)
ベストパフォーマンス(女子)※今年新設部門
ムービー・オブ・ザ・イヤー
ベストシリーズ
ベストショート
ヘビーウォーター
ベストバレル
ベストマニューバー
男子トップ10
女子トップ10
AI 新人パフォーマー
エィジェント・オブ・チェンジ(社会貢献)

表彰式の様子は、日本時間12月7日15時からSURFER AWARDS公式ページでライブ中継される予定。

(THE SURF NEWS編集部)

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