2018年の『Billabong Pipe Masters』を最後に惜しまれながらツアーを去ったパーコことジョエル・パーキンソン。
2012年のワールドタイトルと2008年から3年連続で獲得したトリプルクラウン。
その他にも数々のタイトルを獲得して18年間の輝かしいキャリアに終止符を打った。
トム・カレン、マット・ホイ。
彼らのスムーズなスタイルを受け継いだパーコのライディングは次々と若いサーファーが台頭してきた近年でも影響力は衰えず、世界中のサーファーがインスパイアされている。
恐らく、これから何十年経ってもそれは変わらないだろう。
そのパーコのスタイルの根底にあるものとは?
自らが6つのワードで解き明かす。
DNA
遺伝子は重要。
多分、スタイルに大きな影響を与えただろうね。
私の叔父のダリルはスムーズなダウンザラインを描くサーフィンをしていた。
父も素晴らしいサーファーだったけど、波の上では’型にハマった’感じだったかな。
私はこの二人のサーフィンがミックスされたのかもね。
サーフィンを覚えたての頃。
確か10、11歳の時、初めてビデオで自分自身のライディングを見て最悪のスタイルだったことを覚えているよ。
波の上で凄い屈んでしまっていて、友人とは違って見えたね。
自分のサーフィンが定着するまで時間がかかったよ。
ポイントブレイク
私が育ったクーランガッタは4〜5日良い波が続くことが多い。
その波によって自分のサーフィンが凄い改善されるんだ。
ポイントブレイクの波は寛大だから、自分とサーフィンが調和されるようになる。
もし、レールを入れすぎて引っかかってしまうようなミスを犯しても元に戻り、やり直すことが可能なんだ。
ロングライド可能な波が沢山あるから、習得も早いのさ。
チューブライディング、テクニック。
そして、スタイルを学ぶには最高なんだ。
影響されたサーファー
若い頃に最も影響されたのは、トム・カレンだね。
いつも本気で彼のまねをしてサーフィンをしていたよ。
他にもマット・ホイのレールワークや、彼のようなターンをするサーファーが大好きだった。
エアーをやるようになった16歳の頃はアーチ(マット・アーチボルト)のような上手いサーファーを参考にしていたんだ。
ワールドツアー
ツアーに入る直前から大きくスタイルが変わったんだ。
17、18歳の頃には今のスタイルが自然に定着してきたかな。
それまでほとんど考えずに純粋に本能だけでサーフィンしてきた。
でも、ハイレベルの舞台で戦うようになってから点と点を結び付けて完成度を上げ始めるようになってきたのさ。
それによってサーフィンが堅実にまとまったことはプラスだったけど、マイナス面もあった。
ジャッジを気にして一つのターンに力を入れたことでフロー(流れ)が失われてしまったんだ。
いくつかのセクションをミスしてしまうと来年が待ち遠しくなったね。
取り組み
ルーク・イーガンと共にスタイルについて懸命に取り組んだね。
私達は常に先を目指し、あらゆる動きを強調したかった。
例えば、普通のターンでも腕のポジションを変えるだけでスコアが出るターンに変えることが出来る。
私達はどうすれば良く見えてスコアに結び付くかや、印象的になるかを分析したのさ。
キング、ケリー・スレーターのことについて話したい。
彼はサーフボードの動きが同じでも、身体のポジションを変えるだけで驚くべきターンにしてしまうんだ。
あれが見せ方の究極の形であり、数多くのイベントを勝ち取ったのさ。
海と陸の上
サーフィンと陸上での行動はリンクすると思う。
例えば、ミック・ファニングを見てよ。
彼は正しい判断をする思慮深い人だし、それはサーフィンにも現れている。
自分については、常に楽しむことに重点を置いているよ。
人生を楽しんでいる。
楽しい時を過ごすのが大好きだし、それがサーフィンに表現されたら良いね。
結局、それはみんな同じなのでは?
参考記事
Parko’s Style In His Own Words
(空海)