2018年が幕を閉じようとしたところで、豪サーフ誌Stabが「2018年で最も輝いたサーファーを決める」という新たな企画をスタートさせた。その名も『Stab Surfers of The Year』。
読者投票が元になっている米SURFER誌のSurfer Pollとは違い、Stabはトッププロサーファーを含むサーフィン界の有識者50人に意見を求めた。
50人には、ケリー・スレーターやジョン・ジョン・フローレンス、ガブリエル・メディナ、ステファニー・ギルモアといったトップ選手から、WSLコメンテーターのストライダー・ヴァシレフスキまで様々。
ランキングの決定方法は以下の通り:
それぞれの投票者(有識者)が最も感動した男子サーファー5名を挙げ、1位に5点、2位に4点、3位に3点、4位に2点、5位に1点与えられる。 女子サーファーに関しては1名のみ選び、そのサーファーに1点与えられる。 |
Stabは、10回に分けて各回有識者5名の投票結果をコメント付きで発表し、いよいよ本日1月10日に最終結果が発表された。
2018年、サーフィン界の有識者を最も感動させたサーファーは誰だろうか?
#1:イタロ・フェレイラ(74点)
「自分はまずチャンピオンシップ・ツアーのサーファーに目が行く。大会とビデオを比べることはできない。フリーサーファーもすごいことをやるけど、年に1本の短い動画を出すのはそんなに難しいことではない。イタロなら一か月もあれば、それよりもすごい映像を残せるんだ。今年一番のハイパフォーマンス・サーフィンをしたのはイタロだと僕は思う。彼が一番攻めてる。」(ジョーディ・スミス)
「イタロのサーフィンは予測できない。何を出してくるか検討がつかないけど、でかい技であることだけは間違いない。そしてかっこいい。常に。」(ストライダー・ヴァシレフスキ)
「今年ツアーで見たように、イタロのサーフィンは限度がない。大会でも、フリーでもそうだ。」(ステファニー・ギルモア)
#2:ガブリエル・メディナ(72点)
「メディナはコンペにおいてはみんなを刺激する存在だ。どのヒートも安定して結果を出す。自分のライバルでもあり、大会中は自分をインスパイアする人物でもある。パイプで成し遂げたことはすごかったよ。」(ジョン・ジョン・フローレンス)
「ガブが調子をつかむとほぼ無敵だ。ジーズン後半は2回しか負けてないんだよ。すごくない?!しかも、いろんな波で優れる:チョープー、人工波、ヨーロッパのビーチ、そしてパイプ。意を決して、自分の力でワールド・タイトルを手に入れたんだ。(欧米の)メディアではあまり評判がよくないけど、実際は楽しくて、誠実な人だよ。」(エイドリアン・バッカン)
#3:フィリッペ・トレド(71点)
「コンスタントに結果を出す。自分はそれが好き。ジョンジョンやノア・ディーンなどは調子がいい時あるけど、フィリッペはどんどんどでかい技を決めちゃうからね。」(ジョーディ・スミス)
「フィリッペはシーズン序盤すごく調子が良くて、僕は大きな刺激を受けた。Jベイでも絶好調だったし、ブラジルでもでかいエアをかました。彼が大会中にやるサーフィンを見て、自分も見習いたいと思った。躊躇せず、いつも全速力なところがすごいと思う。」(ジョン・ジョン・フローレンス)
#4タイ:チッパ・ウィルソン(54点)
「絶対チッパ。今年彼が出した動画を見れば、小波も大きい波も人工波も、ボディーボードでも、ツインフィンでも、彼は地球上で最も先を行っているサーファーだと思う。自分はスケート出身なので、スケートの技を海でやるのはどれだけ難しいかよくわかっている。しかし、チッパはそれとなくこなしてしまう。他をはるかに超えていると思う。」(クリス・コテー)
#4タイ:ノア・ディーン(54点)
「ノアが取るラインはかっこいい。ゆっくり行ってるように見えるけど、実は違う。オールド・スクールな面もあるけど、最先端のサーフィンをするやつだ。」(ストライダー・ヴァシレフスキ)
#6タイ:ネイザン・フローレンス(48点)
#6タイ:ジュリアン・ウィルソン(48点)
#8:グリフィン・コラピント(43点)
#9:セス・モニーツ(25点)
#10:カイ・レニー(23点)
11位以下はStabのホームページ参照。
女子
#1:ステファニー・ギルモア(19点)
「ステフを選んだ理由はスタイル、優美さ、そしてその心持ち。すごくいい子で、それだけサーフィンがうまいのに、真面目過ぎず、いつもリラックスしている。素晴らしい人間で、技術面でも世界一だ。」(ジェレミー・フローレス)
「彼女は無敵だ。なぜSurfer Pollで選ばれなかったかが全く理解できない。」(ネイザン・フローレンス)
#2:カリッサ・ムーア(8点)
#3タイ:キャロライン・マークス(5点)
#3タイ:ベサニー・ハミルトン(5点)
#5:カーラ・ケネリー(4点)
6位以下はStabのホームページで。
最後に、Stab編集部によると、調査した人の中で一番真剣に考え、悩みに悩んで何回も解答を変えて「正しい」答えを出すのにノイローゼになりそうだったのがケリー・スレーター。
そんなケリーが出した答えを以下にまとめた。
#1:ジョンジョン・フローレンス
シーズンが不調に始まり、途中で怪我をしたけど、そのおかげでゆっくり充電でき、来年に向けて調子を整えられたと思う。ジョンは既に偉大な人物に確定だ。何事にも興味を持っているので、サーフィンは常にフレッシュ。
#2:ガブリエル・メディナ
彼のスキルは間違いない。勝負を掛けたらほぼ確実に勝つ。1年間大会を休んでフリーサーフィンの映像を集めたら、とんでもないことになるだろうな。
#3:フィリッペ・トレド
今まで一番エキサイティングなコンペサーファーかな?半端ない。ひざと足首にバネが入ってるみたい。スピードに正確さ、タイミングも完璧。やる気もあって、どんどん新しい情報を吸収する。
#4:チッパ・ウィルソン
スケートとサーフを融合させたフリークだ。彼にできないことはあるのだろうか?読者に挑戦状を呼びかけて、一つ一つチャレンジしてみてはどうだ?
#5:カイ・レニー
全てのジャンルを網羅したウォーター・マンとしては過去最高なのでは?おまけにすごくナイス・ガイ。ひょっとしたらナイス過ぎるかも!
女性 #1:ステファニー・ギルモア
神からサーフィンへの贈り物だ。場合によっては他の女子サーファーの方が上だったりするけど、彼女のようにまんべんなくなんでもこなせる人は他にはいない。おまけにギターも半端ない。
(THE SURF NEWS編集部)