近年、世界的に注目の集まるサーフィン。ヘルシー志向なライフスタイルの一環であることに加え、スポーツとして認められたことも大きな要因の一つでしょう。
特に外せないのがオリンピック競技となった影響。オリンピック競技となればサーファー以外の人の目にも映るようになり、競技者人口が増えたり市場規模が拡大するためです。
そんな大きな波を象徴するかのよう、大手サーフブランドのクイックシルバー(現ボードライダーズ)やビラボンはオークツリー・キャピタル・マネージメント社、アメリカを代表するサーファー誌はアメリカン・メディア社の傘下となっているほど。
上記ブランドやメディアは極めて大手であることから自然な流れのように感じますが、ビッグウェイブ界のレジェンドであるレイアード・ハミルトンによる「Laird Superfood(レアード・スーパーフード)」にも出資のニュースが。
レアード・スーパーフードとは、ストイックなトレーニングを続けるレイアードが、家庭でも手軽にスーパーフードを摂れるようにと2015年に共同創業者としてスタートした企業。
現在のムーブメントに即した事業ではあるものの、サーフィン業界におけるビジネスの一つとして、正直言ってそこまで際立った存在ではないのは確か。
では、どんな企業がレアード・スーパーフードに出資したのか?3,200万ドル(現為替で約35.6億円)の投資を行ったのはウィーワーク(WeWork)。
ウィーワークとは起業家向けのコワークスペースを提供する企業としてスタートし、現在は「WeCompany」と再ブランド化してウィーワーク以外に、共同生活型デザインのアパート運営「WeLive」、小学校運営「WeGrow」など多角的に展開。
まったくサーフィンとは毛色が異なる企業に見えるウィーワークですが、有力な繋がりの一つと見られるのがアダム・ニューマンCEOがサーファーという点。
そのため、実は2016年にウィーワークは1,380万ドル(約15.3億円)の投資をスペインを拠点とするウェイブガーデン社にも行っていたそうです。
個人的には今回のような流れは序章に過ぎず、サーフィンが広まって行けばサーファーCEOなど増えていきますし、サーフ市場にさらなる注目が集まることでしょう。
果たしてサーフィンにとってポジティブな波なのか、はたまた一部サーファーが「ソウルが失われる」と危惧するネガティブな波となるのか注視したいところです。
(World Surf Movies)