5月2日にコンテスト4日目を迎え、ベスト16が決定したQS6,000『Ichinomiya Chiba Open』
強豪揃いの中、大原洋人、稲葉玲王、河谷佐助の3名の日本人選手が残り、5日目以降も期待が高まる。
そんなコンテストの最中、会場の志田下の右側堤防付近や太東の左奥で物凄いサーフィンをしているサーファーがいたので、ちょっと様子を見に行ってみた。
この周辺でサーフィンをしている方ならご存知だろうが、志田下の右側堤防の目の前は深い地形から一気に浅くなるため、急激に掘れる波質。
一般サーファーにはテイクオフも困難だし、目の前に堤防があるので危険も伴うが、プロサーファーにはその波が最高のランプセクションになる。
そこで目立っていたのはブラジリアンの元CT選手ウェゴリー・ダンタス(2018年はリプレイスメントで6戦出場)と弟のウェスレー・ダンタス。
特に弟のウェスレーは兄よりも’いけいけ’で、目の前に堤防があるのなんてお構いなしに何度もリスキーなエアリアルをメイク。
驚いたのは、目の前に堤防があるのにも関わらず、ノーリーシュだったのだ…。
ほぼ100%メイクしていたので、リーシュは不必要なんだと思っていたら、2回サーフボードを流してしまい、1度は泳いで取りに行って間に合った(泳ぐのも驚くほど早かった)ものの、2度目は見事にサーフボードが堤防に吸い込まれてしまった。
危険なので助けることも出来ないまま成り行きを見ていたら、兄のウェゴリーがサーフボードを持ったまま海側から堤防によじ登り、弟のサーフボードを救出。
ウェスレーも泳いで戻って堤防に登ってサーフボードをチェックしていたが、不思議とクラッシュはしていなかったらしく、そのまま何もなかったように海に戻って再びエアリアル合戦を楽しんでいた。
恐らく、ウェスレーは普段からノーリーシュでサーフィンをすることが多いのだろう。
日本の常識からすれば特にリスクがある堤防の目の前でのサーフィンでノーリーシュなんて考えられないが、彼にとってはそれが常識なのだろう。
世界中からサーファーが集まる今回のようなコンテスト期間には、きっとこんなことは氷山の一角で、日本の常識を超えた様々なことが起きているのかもしれない。
ヒート中のサーフィンでさえ、ライブ中継で見るのと生で見るのとは明らかに違うので、ぜひ会場に足を運んでこの貴重なチャンスを体験して欲しい。
QS6,000『Ichinomiya Chiba Open』オフィシャルサイト
http://www.worldsurfleague.jp/2019/icopen/
ウェスレー・ダンタス(弟)これも堤防の目の前
Photo:THE SURF NEWS
(空海)