ブラジル戦で右膝の負傷が再発したジョン・ジョン・フローレンスによって浮上したケリー・スレーターの五輪選考会『ISAワールドサーフィンゲームス』の参加。
CT第6戦Jベイで敗退した後の米大手放送局NBCへのインタビューでは明言を避けたが、サンクレメンテに拠点を置くオリンピックのメンバー「USA Surfing」によると2019年9月7日〜15日に宮崎・木崎浜で開催される『ISAワールドサーフィンゲームス』の参加メンバーにケリーの名が掲載。
CTランキングを元に選ばれた選手はコロへ・アンディーノ、コナー・コフィン、ケリー・スレーター。
ウィメンズがカリッサ・ムーア、コートニー・コンローグ、キャロライン・マークス。
「ワールドサーフィンゲームスのエネルギーと雰囲気を味わうのが楽しみ。オリンピックという大きな舞台のためにチームと国を代表してサーフィンするよ」
コロへ・アンディーノ
「このチームの一員となり、日本でのワールドサーフィンゲームスで我が国を代表することが出来て光栄よ」
カリッサ・ムーア
アメリカ代表の選手選考について
東京2020オリンピックの選手選考、優先順位的には、2019年CTランキング、2020年ISAワールドサーフィンゲームス、2019年ISAワールドサーフィンゲームス、2019年パンアメリカンゲームスの順となり、今回の宮崎は3番目。
複雑ながら、アメリカ大陸の代表はワールドサーフィンゲームスのランキングではなく、2019年CTランキング、もしくは2019年パンアメリカンゲームスで決まる。
2019年パンアメリカンゲームスはすでに終了してペルーのルーカ・メシナス、ダニエラ・ローザスが優勝、オリンピックの出場は暫定的ながら、このイベントでの出場権は決定しているため、アメリカ代表としてオリンピックに出場するには2019年CTランキングの上位2名に入らなければいけない。
つまり、ケリーが宮崎で優勝しても2019年CTランキングでアメリカ人の上位2名に入らなければオリンピックには出場出来ない。
それでは、何故優勝しても選手選考に影響がない大会にケリーは出場しなければいけないのか?
’オリンピックに出場する意思があるならば、代表として指名された場合、必ず参加しなければいけない’ という難しいルールがあるのだ。
ケリーが宮崎行きを渋っていた理由の一つとして、タイトなスケジュールがある。
CT第7戦『タヒチプロ チョープー』が8月21日〜9月1日、CT第8戦『フレッシュウォータープロ』が9月19日〜21日に開催。
2019年ISAワールドサーフィンゲームスはその間の9月7日〜15日と約1ヶ月の間に全く違う波で3イベントも戦わなければいけないのだ。
47歳のケリーには体力的に厳しいロードとなることが予想され、CTの結果にも少なからず影響が出るだろう。
ちなみにケリーが公に来日したのは、ファイヤーワイヤーサーフボード、OUTERKNOWNのプロモーションなどで訪れた2015年以来。
湘南などでサーフィンして大きな話題になっていた。
あれから4年、47歳にしてまだ現役のキングが宮崎でどんなサーフィンをしてどんな行動をするのか?
台風シーズン真っ只中の日本の秋がいつもより賑やかになりそうだ。
参考記事:Team USA Surfers Named to Compete in Olympic Qualifying World Surfing Games|USA Surfing
(空海)