2019年CTランキングから3名の東京オリンピック出場選手が決定!

東京2020オリンピックの選手選考の優先順位で一番目となる2019年CTランキング。

五輪出場枠全40名のうち、男女計18名の枠が割り当てられており、その内訳はメンズの上位10名、ウィメンズ上位8名となる。さらに各国最大2名ずつという制限もある。

ブラジル、アメリカ、オーストラリアは選手が多いために2枠の取り合いになるが、日本の五十嵐カノアを始め、フランス、イタリア、ニュージーランドの選手は枠の取り合いよりも上位10名、ウィメンズは上位8名に入れるかが重要になる。

2019年のCTは現在フランスで開催中のCT第9戦『クイックシルバープロ』とウィメンズCT第8戦『ロキシープロ』を含めると残り3戦。
すでに最終ランキングも固まりつつあり、フランスでのR3終了後にWSLから早くも3名の代表選手の確定が公表された。

代表選手に確定した3名

まず、メンズはCTの中で一人しかいない南アフリカの選手として、ジョーディ・スミスが現在ランキング3位でフランスでR4進出を決めたため、上位10名が確定。
2019年CTランキングからの東京2020オリンピック出場選手の第一号となった。

南アフリカ・ダーバン出身のジョーディは2006年に初めてワイルドカードでCTに出場。 2008年からツアーの仲間入りを果たし、6度のCT優勝、ランキングでは2度の2位。
2019年は3イベントで3位となり、初のワールドタイトルをかけて残り3戦を戦う。

ジョーディ・スミス(南アフリカ) Photo: THE SURF NEWS

ウィメンズは、現在ランキング3位のサリー・フィッツギボンズと、4位のステファニー・ギルモアの五輪出場が決定。

サリーは地球上で最も美しい海岸線と呼ばれるオーストラリア・ジェロア出身。
2009年のルーキーイヤーをランキング5位で終えた後、翌年から3年連続でランキング2位。ワールドタイトル獲得経験はないものの、常に上位にいる世界トップの選手だ。

サリー・フィッツギボンズ(オーストラリア) Photo:THE SURF NEWS

2018年までにレイン・ビーチェリーの記録に並ぶ7度のワールドタイトルを獲得したステファニーは、ニューサウスウェールズ州とクイーンズランド州の境にある街で育ち、世界で最もコンペティティブなクーランガッタで勝負強さを培った。
CTの中で最もスタイリッシュな彼女のサーフィンはオリンピックでも世界中のスポーツファンを魅了するだろう。

ステファニー・ギルモア(オーストラリア) Photo: THE SURF NEWS

残り15名の枠の予想

2019年CTランキングからの東京2020オリンピックの選手選考、最終的な結果は12月のハワイでの最終戦になるが、現在のランキングやポイントを考慮した上で予想するとメンズのブラジル代表は1位と2位のガブリエル・メディナフィリッペ・トレドが固い。
しかし、ISAワールドサーフィンゲームスで奇跡の金メダル獲得劇を披露した5位のイタロ・フェレイラが逆転する可能性もある。
ISAを見ても分かる通り、意外性がある選手だけに注目はしておきたい。

アメリカ代表はまず4位のコロへ・アンディーノの1枠が濃厚。残り1枠はジョン・ジョン・フローレンス、ケリー・スレーター、セス・モニーツの争いになりそう。
膝の故障で欠場しているジョン・ジョンだが、最終戦のハワイには出場する可能性もあると公言している。

オーストラリア代表はランキング7位のオーウェン・ライト、9位のジュリアン・ウィルソン、12位のライアン・カリナン。この3名による争いになりそう。
一人だけ30,000ポイントに乗せているオーウェンが一歩リードという形だ。

五十嵐カノアは現在ランキング6位。トップ10は固いので、日本代表の1枠を得る可能性が高いだろう。

ウィメンズはすでにオーストラリア代表の2枠が決定。
アメリカ代表がトップ8の内、5名を占めているが、最終的にはフランス戦でもベスト4に残っているカリッサ・ムーア、レイキー・ピーターソン、キャロライン・マークスの3名による争いになりそう。

その他、ランキング8位のタティアナ・ウェストン・ウェブがブラジル代表、9位のジョアン・ディファイがフランス代表、10位のブリッサ・ヘネシーがコスタリカ代表に選ばれるのには最終ランキングで8位以内に入る必要がある。

シーズン後半、白熱しているワールドタイトルレースに加え、東京2020オリンピック出場をかけての争いにも要注目だ。

(空海)

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