今年秋に発表されたビッグウェーブツアー(BWT) 2019/2020シーズン大改革はビッグウェーブに人生を賭けているサーファーを尊重する新たな方向性だった。
すでに2019/2020シーズンは11月1日からウェイティングピリオドに入り、イベント開催可能なウネリが発生しそうな場合、イエローアラートが発令される。
その前にWSLから正式な選手リスト、イベントフォーマットが公表された。
2019/2020 Big Wave Championship Events
2019/2020シーズンのBWTはカンナビスオイルメーカーの『cbdMD』が新たなパートナーとなり、ポルトガル・ナザレとマウイ島・ピアヒ、通称ジョーズの2イベントで構成される。
『Nazare Tow Surfing Challenge』
『cbdMD Jaws Big Wave Championship』
ウェイティングピリオド:2019年11月1日〜2020年3月31日
開催条件:二つのイベントは開催中を通して最低25ftのサイズが必要。
WSLのビッグウェーブチームはパートナーの「Surfline」の協力により天気図上で太平洋、大西洋の低気圧を監視。
ウネリだけではなく、風や潮回りを考慮して最高のコンディションを求める。
ローカルの気象情報も併せて開催可能なウネリが発生しそうな場合、4日以内の開始の可能性を告げるイエローアラートが発令。
イベントの48時間前にはWSLのビッグウェーブチームがサーファーと相談して最終決断となるグリーンアラートが発令される。
『Nazare Tow Surfing Challenge』
会場
ポルトガル・ナザレ
選手リスト
Team World: Sebastian Steudtner (DEU) & Maya Gabeira (BRA)
Team Brazil: Rodrigo Koxa (BRA) & Pedro Scooby (BRA)
Team Great Britain: Andrew Cotton (GBR) & Tom Butler (GBR)
Team Australia: Ross Clarke-Jones (AUS) & Mick Corbett (AUS)
Team Portugal: Alex Botelho (PRT) & Hugo Vau (PRT)
Team Young Bulls: Lucas Chianca (BRA) & Kai Lenny (Haw)
Team Europe: Nic von Rupp (PRT) & Francisco Porcella (ITA)
Team France: Benjamin Sanchis (FRA) & Eric Rebiere (FRA)
Team Atlantic: Grant Baker (ZAF) & Antonio Silva (PRT)
Team Justine: Justine Dupont (FRA) ジェットスキードライバー/Fred David
イベントフォーマット
マヤ・ガベイラが68ftの波でギネス世界記録達成するなど今や世界を代表するビッグウェーブの聖地でもあるポルトガルのナザレでのイベントは今シーズンから映像形式のコンテスト「Big Wave Awards」の要素が加わった過去のWSLにはないユニークなフォーマットに変更される。
パドルでのサーフィンが困難になるナザレのコンディションを考慮してジェットスキーで牽引するトーインを採用。
サーファーとドライバー、二人のサーファーが1チームとなり、10チームが参加。
各チームがサーファーとドライバーを交換して順番に波に乗り、各サーファーは少なくとも2本の波に乗る必要がある。
ヒートは5チーム1時間のヒートが4回行われ、各チーム2ヒートに参加する。プライオリティシステムも利用される。
イベントはライブ中継され、ジャッジはビデオ審査でその日最大で最高の波を乗ったチームをファイナリストとして選び、授賞式ではアスリート自身がジャッジと共にノミネートされたライディングを見てメンズ、ウィメンズのベストウェーブ、チームチャンピオンなど様々なカテゴリーに投票。
各カテゴリーの勝者が発表されるシステム。
WSLはこのフォーマットを「トーインチームによるビデオ審査付きのエクスプレッション・セッション」と表現している。
『cbdMD Jaws Big Wave Championship』
会場
マウイ島・ジョーズ
選手リスト
メンズ
Grant Baker (ZAF)
Alex Botelho (PRT)
Russell Bierke (AUS)
Lucas Chianca (BRA)
Trevor Carlson (HAW)
Nathan Florence (HAW)
Natxo Gonzalez (EUK)
Greg Long (USA)
Mark Healey (HAW)
Billy Kemper (HAW)
Kai Lenny (HAW)
Albee Layer (HAW)
Tyler Larronde (HAW)
Nic Lamb (USA)
Tom Lowe (GBR)
Torrey Meister (HAW)
Jamie Mitchell (AUS)
Jojo Roper (USA)
Koa Rothman (HAW)
Makuakai Rothman (HAW)
Nic von Rupp (PRT)
Ian Walsh (HAW)
Plus Two Wildcards TBD
ウィメンズ
Paige Alms (HAW)
Justine Dupont (FRA)
Emily Erickson (HAW)
Raquel Heckert (BRA)
Keala Kennelly (HAW)
Andrea Moller (BRA)
Felicity Palmateer (AUS)
Bianca Valenti (USA)
Plus Two Wildcards TBD
イベントフォーマット
ジョーズのイベントフォーマットは従来通り。メンズは24名の選手で1ヒート6名。R1、SF、ファイナルと進む。
2ベストウェーブのトータルで決まり、従来のBWTイベントと同じく、ベストウェーブは2倍になる。
ヒート時間は45分、ファイナルだけは1時間。
ウィメンズも同形式。10名の選手で1ヒート5名。R1、SF、ファイナルと進む。
すでにハワイには10ftオーバーの巨大なウネリが到達しており、ビッグウェーブのシーズンが幕を開けている。
二つのBWTコンテスト以外にもWSLは新たなコンテンツとしてビッグウェーブを追い求めるサーファーの一部始終を映像に収めて、Vlogのような形で公開する「ストライクミッションシリーズ」をスタート。
映像形式のコンテスト「Big Wave Awards」も従来通り行われ、世界中のビッグウェーバーの究極の世界が楽しめる。
参考記事:2019/2020 WSL Big Wave Championship Events
(空海)