『勇気を出してもう一歩!』いえいえ、勇気を出すまえにノーズライドの仕組みをまず理解しよう!
ロングボードに立ちクロスステップからのハングファイブ、ハング10、チャンスがあればヒール10!ノーズライディングは、ロングボードサーフィンの華。でもなぜノーズに立っても、刺さらないないんだ?不思議に思わない?。ありえないでしょう?でもね、『ノーズライドの四つの法則』を知ればアリエールことが誰にでも理解できます。
その一、『揚力』による効果
サーフボードが滑りだすと、サーフボードを持ち上げようとする力が発生し、それを「揚力」と呼ぶ。その揚力によってプレーニングという現象が起こる。
プレーニングとは、湖で石を投げて跳ねさせる「水切り」と同じ原理だ。サーフボードは水面をスキップしながら滑っている。ただし、サーフィンはスキップが連続しているのでスムースに進んでいるように見えるだけ。
じつは、飛行機もこの揚力を利用して空を飛んでいる。英語で飛行機をエアープレーン(エアー(空気)+プレーニング)と呼ぶの理由がこのことから分かるだろう。
さて、サーフィンはサーフボードによってプレーニングを起こす。加速すればするほど揚力は上がるから、ノーズに立ってもボードは沈まなくなる。
しかしノーズライディングは揚力だけでは十分でない場合もある。もう一つの法則がなければ、ノーズライディングは難しい。その法則を『ロックオン』と呼ぶ。
その二、『ロックオン』による効果
ノーズライディングの写真を見ると、サーフボードの後方が、崩れた白波の下に隠れていることに気づくことがある。それが第二の法則『ロックオン』だ。白波がサーフボードを押さえつけているから、ライダーがノーズに立っても刺さらないのだ。
その三、サーフボードの『レール』による効果
ノーズライディングが好きなロンガーは、クラシックなデザインのボードを好む。その理由はロックオンしやすいデザインだから、という理由がある。クラシックなロングボードは、エッジの無いソフトレールになっている。ソフトレールは波のフェイスとの反発が少なく、ロックオンしやすい性質がある。ノーズライディングだけを考えると、ソフトレールのサーフボードの方がロックオンしやすくノーズライディングに有利となる。
その四、ノーズコンケープで揚力アップ
ロングボードにはノーズが大きく凹んでいるデザインがある。これをノーズコンケープと呼ぶ。トム・モーレイというサーフボードデザイナーが考案したこのデザインは、ボードが口を開いた魚のように水をしっかり捉えて、揚力を増す効果がある。しかし、ノーズコンケープが無いサーフボードでも揚力は発生しノーズライディングができないということはない。
まとめ
ロングボードに慣れてきたらノーズライドに挑戦してみよう。なぜノーズに立てるのか?そのメカニズムが理解できればあとはトライするのみ『勇気を出してもう一歩』君の成功を祈る。
(李リョウ)