現地時間3月16日、World Surf League(WSL)は、新型コロナウイルスの感染拡大が続いている状況を受け、5月末まで全てのイベントのキャンセルまたは延期を発表した。
12日に、WSLは3月末までの全イベントのキャンセルを発表したばかりだったが、海外渡航をめぐる状況が急速に変化しており、適切な延期日程を決めることと、サーファーが安全にイベント会場に到着することが非常に難しくなっていることから、開催自粛の更なる延期に至った。
WSLは世界の専門家や機関からパンデミックに関する情報を受け取っており、2020シーズンを安全に開始するには6月が最も可能性の高い時期であると感じていることから、今回の判断をした。
チャンピオンシップツアー(CT)の開幕戦ゴールドコーストは既に中止が発表されていたが、今回の発表によりオーストラリアレッグの残りの第2戦ベルズビーチ、第3戦マーガレットリバープロ、WSLビッグウェーブアワードの延期が明らかになった。
また、今年6月に開催予定だった第4戦のインドネシア・Gランドについては、中止またはよりインフラが整っているエリアへの変更が発表された。今年23年ぶりに復活する予定だったGランド開催はなくなる。
■2020チャンピオンシップツアースケジュール
▪️3月26日〜4月5日
第1戦『Corona Open Gold Coast』 中止
▪️4月8日〜4月18日
第2戦『Rip Curl Pro Bells Beach』 延期
▪️4月22日〜5月2日
第3戦『Margaret River Pro』 延期
▪️6月4日〜6月14日
第4戦『Quiksilver Pro G-Land』 中止または開催地変更
今年1月、WSLのCEOに就任したエリック・ローガンは、同日にSNSで公開された映像に出演し、以下のように語った。
「2020年のチャンピオンシップツアーおよび全てのツアーを出来る限り早い段階で開始するつもりです。私たちは既に2020年のツアーがどのようなものになるか、シナリオを一生懸命計画しています。」
「私はあなたのような1ファンの一人です。世界最高のサーファーが世界最高の波で戦うのを見たいと思っています。しかし、今、WSLが最優先するべきなのはアスリート、ファン、グローバル従業員の健康と安全です。」
「私たちは真にグローバルなスポーツです。ベストコンディションでツアーやイベントを国と国の間で移動するのは、現在の状況では難しいですが、永遠に続くものでもありません。また、私たちは観客を集める組織として、ウイルスの拡散を加速させないという社会的責任も非常に意識しています。」
「この間、WSLはすべてのSNSなどを通じて新たなサーフィンコンテンツを継続的に配信していきます。このような時こそ、私たちが愛するサーフィンをもっと見て経験する必要があり、WSLをサーフィンを祝い、それをファンと共有していきます。」
「WSL Studiosが制作するコンテンツの量を増やし、記事もより掘り下げ、次のオープニングホーンが鳴るのを待つ間、私たちが繋がっていられるような方法を探すつもりです。」
「サーフィンへの愛は、私たちのグローバルコミュニティを結びつける絆です。私たちは、このような不安な時期に、この絆を祝い、このスポーツや海、アスリート、そしてお互いに対する情熱などを共有し続けみなさんと共有したいと思っています。健康と安全に気を付けて。Keep Surfing!」
(THE SURF NEWS編集部)
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