アメリカを代表するIT企業4社GAFAの一翼を担っているアマゾン。
そのアマゾンがドローンを活用した新たな配送方法となるプライムエアーにここ何年も取り組んでいることは有名ですが、プライムエアーの新たな使い道に着手していることが判明しました。
その使い方がユニークで、サーファー、スキーヤー、スケーターなどがドローンから垂らしたロープを掴んでのトウイン(牽引)であり、新たなる特許取得を発表しました。
個人向けドローンのリーディングカンパニーである中国のDJI社のドローンが一般ユーザーにまで浸透し始めてから、様々な活用方法の模索がスタートしたドローン。
シャークアタックに悩むオーストラリアでは上空からのパトロールに活用していますし、水難救助対策として沖合で溺れた海水浴客に救命胴衣を届けるという使い方もあります。
サーファーなどのトウインは突飛な発想のように思えますが、実は今から4年前に以下のような動画があったりしたのです。
あくまで上記の動画などは、当時にして見れば一種のデモンストレーションとしてこんな事も可能と性能を見せただけのように思えたのですが、まさかアマゾンが特許取得に動くとは意外なニュースと言えます。
アマゾンの着眼点としては、オペレーターを不要とする自動操縦のドローンと個人ユーザーをリンクさせた点でした。
アマゾンが想定している使い方としては、雪山でのリフト代わりといった感じで、波に乗り終えた後にラインナップへとトウインで戻れるようになるとか。ドローントウインでアウトに出た後、利用者は牽引ロープを手放して波に乗り、その後GPSを付けた利用者のいるインサイドまでドローンが自動で迎えに来るという仕組みのようです。これが実現すれば、「パドルバック」ならぬ「ドローンバック」がスタンダードになる日が来るのかもしれません。
さて、なかなか興味深いドローンではありますが、間違いなく個人使用のレベルで購入するようなドローンではないので、アマゾンがどのようなビジネス展開を狙っているのか最も気になるところです。
サーフィンにおける活用シーンとしては、ドローンが空中で渋滞しないためにも、海での使用台数を制限するルールを設けたり、コンテストやウェイブプールなどある程度コントロールされた環境で使用となることが予想されます。
もしドローンバックがニューノーマルになるとしたら、少しシュールな印象を受けてしまいますが、アマゾンほどのビッグカンパニーの動向なので目が離せません。