先日5名のファイナリストが発表された、サーフフォトグラファーを支援する財団「Follow the Light(以降FTL)」が主催する「2020 Follow the Light Surf Photography Grant Program」。
最終結果が発表され、これまで何度もコンテストに応募してきたポール・グリーンがついに勝利を手にした。
ポールは優勝賞金5,000ドルと、SonyやウォーターハウジングメーカーAquatechからのギア提供に加え、イベントでスポンサーと仕事をする機会を得た。
このFTLコンテストは、2005年に他界したサーフフォト界のレジェンド、ラリー・フレイム・ムーアを称えて発足した、才能と意欲的に満ち溢れた新進サーフ・フォトグラファーのキャリア形成を支援するための奨学金制度。
「今日写真家としてキャリアを形成することは難しい。例えファイナリスト達のような強力なポートフォリオがあったとしても、ビジネス業界での経験がない若者たちにとっては不安しかないだろう。最初にしっかりスタートを切って、長い道のりを進んでいくのだ」と、The Surfer’s Journalの編集者であり、かつて自身も最優秀賞を受賞したショーン・パーキン。
今年のセレモニーは例年とは異なりオンラインで実施・配信された。ファイナリストたちはそれぞれの場所からリモートで参加し、作品を表示しながら撮影方法やストーリーを語っていった。YouTubeでその模様をフル視聴できる。
「クリス・バーカードとモーガン・マッセンが受賞して以来、このコンテストに勝つことがずっと目標だった。これが自分に必要なことだと信じて、この10年間力を入れてきた。いま私がどれほど興奮しているかわからないでしょう。」
ポール・グリーン
「誰もがある程度の写真家になりうる今、レンズとカメラを通して新しいものを創造することはとても刺激的で挑戦的なことだ」と語るポール。何かについて新しい視点を示しながらサーフィンや海、環境への関心を抱かせるようなインスピレーションを引き出したい、また、必ずフォーカスしている「シンプルさ」演出のため、オープンスペースを有効に使い奥行きを出すことを心がけている、と言う。
グリーンの雰囲気たっぷりなフォトコレクションは、故郷であるサンタバーバラや旅先の海をとらえたものだが、海以外のシーンや新しい要素を取り入れる写真も美しい。
賞金は、今後の旅費やプロジェクト資金に役立てるとのこと。グリーンいわく、南カリフォルニアも美しい場所だが、彼が好む「オープンスペース」が得られ、完璧な波と美しい風景、そしてこれまでにないサーフ・フォトグラフィーを求めて、世界中を旅できるようになりたい、とのこと。
なお、グリーンの他ファイナリストは以下の4名。
Arenui Frapwell
Connor Trimble
Nick Gruen
Nolan Sullivan
(THE SURF NEWS編集部)