11月のハワイからスタートが予定されている2021年シーズンのプレイベント、「WSLカウントダウン」
カリフォルニアのサーフランチ、オーストラリアのツイードコースト、ブラジルに続き、ヨーロッパでも遂に開催!
ヨーロッパは2戦用意されており、フランスはビアリッツなどがあるアングレットを舞台とした『French Rendez-Vous of Surfing』
ポルトガルはエリセイラ、ペニチェ、ナザレなどコンディションが良い場所で行われるモバイル形式を利用した『MEO Portugal Cup of Surfing』
この2戦あわせてシリーズ戦『Euro Cup of Surfing』となり、まずは現地時間9月23日にフランス戦が開催された。
出場選手はフランスを中心としたヨーロピアンでしたが、ポルトガルに別荘を持つ五十嵐カノアや、ブラジルの『Onda do Bem』で優勝したばかりのイタロ・フェレイラ(BRA)も参加。
アングレットの波は残念ながら風の影響が入った厳しいコンディションのなか、イタロとジョアン・ディファイが優勝した。
ウィメンズはジョアン・ディファイが優勝
ウィメンズは現役のCT選手がジョアン・ディファイ(FRA)のみ。
元CT選手のポーリン・アドゥ(FRA)、 2017年のワールドジュニアのチャンピオンであり、2018年、2019年と2年連続でフラン戦にワイルドカードで出場した20歳のヴァヒネ・フィエロ(FRA)にも勢いがありましたが、最後は経験豊富なジョアンが実力でヴァヒネとのファイナルを制して優勝。
「厳しいファイナルだった。スタートは良かったし、二人共にスコアを伸ばしていたけど、最後の最後で優先権を失ってしまい、彼女のマークから逃げようとしたわ。最後にダブルアップした波に乗れたのは幸運だった。この状況で自分の経験が役に立ったのは間違いないし、優勝出来て嬉しい。ヴァヒネは素晴らしいサーフィンをするけど、今回は彼女向きのコンディションではなかったと思うわ」と疲れ切りながらも満足な表情で優勝の喜びを口にしていました。
メンズはイタロ・フェレイラがWSLカウントダウン2連覇
先週までブラジルにいたイタロがコロナ禍の中で何故フランスにいるのか?
その答えは簡単で、観光大国のフランスは空港でのPCR検査で陰性となれば、自主隔離もなく自由に行動可能になるのです。
ブラジルの『Onda do Bem』で優勝したイタロの勢いは止まらず、昨年のパイプラインマスターズでの優勝から数えると3連勝という信じられない結果を重ね、今や無敵の存在に…。
QSランキング3桁台のアンディ・クリエール(ESP)とのファイナルは序盤にリードされながらも得意のエアーでスコアを上げ、15.57 vs 11.47で余裕の勝利。
冒頭でもお伝えした通り、この日のアングレットの波は難しかったものの、’この手のビーチブレイク’に慣れているイタロは的確に対応。
「難しい波も大好きだよ。それにこんな日は沢山の波に乗れてショーが出来る。それが自分の求めているものだからね」とコメント。
「最高のウォーミングアップになったよ。先週はブラジルで優勝したけど、あれはもっと楽しむようなイベントだった。今回は本格的なコンテストだったね。ポルトガルでサーフィン出来ることに興奮している」とファイナル終了後のインタビューに答えていました。
五十嵐カノアはダークホースに敗れる
このイベントの最大のダークホースとなったアンディ・クリエール(ESP)
実は彼は怪我で欠場したジェレミー・フローレスの(FRA)の代理として出場権を得た選手で、R1ではカノアに完璧に抑えられたものの、敗者復活戦で元スネークテールズ(スネークがコーチ業の引退を表明)のラムジ・バークヒアム(MAR)を倒し、QFで再対戦。7.00のハイスコアを出してカノアをノックアウトしていたのです。
次のイベントはポルトガルで開催される『MEO Portugal Cup of Surfing』
9月28日〜10月2日のベストデイに開催予定です。
『French Rendez-Vous of Surfing』結果
ウィメンズ
1位 ジョアン・ディファイ(FRA)
2位 ヴァヒネ・フィエロ(FRA)
3位 モード・ル・カー(FRA)、ポーリン・アドゥ(FRA)
メンズ
1位 イタロ・フェレイラ(BRA)
2位 アンディ・クリエール(ESP)
3位 レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA),ミシェル・ボウレズ(PYF)
WSL『French Rendez-Vous of Surfing』:https://www.worldsurfleague.com/events/2020/spec/3589/french-rendez-vous-of-surfing-mens
(THE SURF NEWS編集部)