ボディーボードを発明したレジェンド、トム・モーリー(Tom Morey)による「CATCH SURF(キャッチサーフ)」から火が付いたと言われているソフトボードブーム。
今やブームを通り越して中上級者が乗るセカンドボードとしての地位を確立。
パイオニアのCATCH SURFの品質の高さやサーフボードとしての完成度の高さを元にここ数年はいくつかのソフトボードブランドが誕生。
その中でも3度のワールドタイトルを獲得して2018年に引退したミック・ファニングのブランド『MFソフトボード』は豪グッドデザイン賞を受賞したことでも分かる通り、ミックのこだわりが詰まった素晴らしいブランドで、日本では品薄状態が続いている。
そのMFソフトボードが2020年5月に募集したWSLの#STAYLOCALキャンペーンで世界中のシェイパーに新たなチャレンジの場を与える「Global Shaper Challenge」の勝者が決定。
なんと!日本人シェイパーの熊谷充功氏が創ったフィッシュボード、「Kuma Fish」が並み居る強敵抑えて優勝。
2021年の『MFソフトボード』のコレクションに採用されることが決定した。
熊谷充功氏とは?
2005年オーストラリア ゴールドコーストへ旅立つ。その後職を求め数々のサーフボード工場をあたるもことごとく断られる日々が続く。はやる気持ちを抑えきれず借屋を改造、シェープルームを作り見よう見まねでボード作りを試みる。その姿に心を打たれた友人の計らいによってDHDsurfboardsのシェーパーであるダレンハンドレーに出会う。英語もままならぬ状況であったがサンディングから学び始め徐々に自身の情熱、日本人としての勤勉さが伝わり他の行程も任されるようになっていく。
引用元:KUMA Surfboards公式サイト
KUMA Surfboards公式サイト:https://www.kumasurf.com/
公式インスタグラム:@kumasurfboards
「Global Shaper Challenge」受賞への道
「Global Shaper Challenge」はコロナ禍にWSLの#StayLocalキャンペーンの一環として才能のあるクリエイターを支援して認知度を高める目的で始まった。
世界中からシェイパー、デザイナーを募り、ソフトボードのデザインコンセプトに沿ったCNCファイルを提出。
ミック本人を始め、ダレン・ハンドレー、マーク・マシューズ、ジェシー・ファーン、カーク・ヘンソンの審査により、トップ6が選ばれて実際に形になったソフトボードをミックが試乗してリアルな意見で優勝を決めるという世界レベルのコンペだ。
トップ6の中には「Aipa Surf」のデューク・アイパ、「Modern Hawaiian Collective」のカマレイ・アレクサンダー、Stabmagの企画『Stab in the Dark』でも話題になった「Pukas」のアクセル・ローレンツも含まれていた。
熊谷充功氏がデザインした、「Kuma Fish」はその名の通りのフィッシュボード。
フラットデッキにコンケイプ、深いVEEが入ったデザインでミックが実際に乗っている映像を見るとフォームのボードと全く変わらないスピードと動きをしている。
実際にスピード、パワー、フローのオールラウンドな三位一体のデザインが気に入ったとミックは話していた。
「このボードは信じられないほど速く、波の上の隠れたスピードのポケットを見つけることが可能です。フラットデッキに厚みがあるおかげで波もキャッチしやすいし、コンディションが悪くてもスピードが出やすいデザインなのです。僅かに前方に配置されたコンケイプボトムと深いVEE、テールロッカーを強くしています」
熊谷充功
嬉しいことに「Kuma Fish」は2021年の『MFソフトボード』のコレクションに採用されるため、実際に手に入れることが可能になる。
ミックの動画を見て唸ったサーファーは購入を検討してみては?
(空海)