EOSならば、楽しみながら英語が上達し、サーフィンの知識も増す
Encyclopedia of Surfing(サーフィン百科事典)。このサイト、サーファーで知っている人は多いと思う。しかし英語だからという先入観で敬遠する人も多いだろう。
じつは最近、このサイトがFBなどのSNSで『The EOS 2020 Fundraiser』なるキャンペーンを立ち上げた。気になっているサーファーもおそらく多いだろうと、その説明も兼ねてサーフィン百科事典『Encyclopedia of Surfing』について少し書いてみたい。
サーフィンのありとあらゆる情報が満載
『Encyclopedia of Surfing(別名EOS)』は、2003年にアメリカで出版された。“サーフヒストリーに敬意を表し、記録し、後世に受け継ぐ”ことを使命とし、百科事典の名の通りサーフィン界のありとあらゆることが掲載されている。
改訂版が出るほどの人気だったが、現在ではウェブサイトとしてリニューアルされ、会員制で運営されている。著者は米国サーファー誌の元編集長でプロサーファーのキャリアもあるマット・ワルショー氏。彼がたった一人で現代のサーフィン史を書き留めているのだ。
ちなみにEOSは非営利の組織というスタンスで運営されているために、サイトを開けば分かるが、バナー広告は一切登場しない。つまり会費と寄付だけでEOSは運営されている。
会費はたった月3ドル
EOSの運営に関する情報は、FBのワルショー氏のページを開くと知ることができる。会員数は現在約2500人で、その会費と寄付から彼の給料年25,000ドルや運営費が賄われているという。スタッフは彼の他に2人。会費は月たったの3ドル、年払いだと6ドル割引で30ドルという、まるで公共サービスのようだ。その他にも寄付を募っているが、これはもちろん任意だ。
さてEOSには数年前に赤字となり消滅しかけ、会員が寄付をして持ちこたえた過去がある。この度『The EOS 2020 Fundraiser』なる寄付キャンペーンが立ち上がり、再び消滅の危機かと思いきやご安心。常に資金難であることに変わりはないが、今回は新たなコンテンツの充実を図るために資金を必要としているのだ。
百科事典だけじゃない
それらは「EOS SURFBOARDS」と「EOS CONTESTS」というセクションで、それぞれがその名前とおりに特化したコンテンツを用意している。例えばEOS SURFBOARDS のサイトを開くと分かるが、あのブラックビューティーがいきなり登場し、そのスペックなどの情報が分かる仕組みになっている。
現在ブラックビューティーを含めて7つのサーフボードに関する情報が公開されているが、それを100にしたいとワルショー氏は考えていて、そのために資金が必要なのだという。
EOS CONTESTS は過去に試合に関する情報で、これも資金難で前進できていない。試合は興味が無いと思う会員の方もいるかもしれないが、過去の試合の情報はまるでタイムカプセルのように興味深いはずと氏はコメントしている。
名作『free ride』の未発表フッテージも見られる
じつは電子版『Encyclopedia of Surfing』はただの百科事典ではない。写真や動画などのコンテンツが含まれていて閲覧することができる。Videosのセクションをクリックすると、新旧サーフムービーのハイライトシーンを鑑賞することができる。あの名作『free ride』の未発表フッテージなども見られるから、興味のある人にはお勧めだ。
その他にもワルショー氏が過去に上梓した『History of Surfing』や『Interviews(Above and Roar)』も読むことができて、そちらにアクセスしても追加料金は取られないのでご心配なく。ここまで楽しめ、しかも上質な情報を得られて月3ドルはかなり安い。
ちなみに英語上達の近道は、英語に触れることだと思う。日本に住んでいるならば、英文を読むことは大きな効果がある。そう考えると電子版Encyclopedia of Surfingは日本人サーファーにとって最高の英会話教材だ。例えばJoel Tudorを検索すると彼のプロフィールや写真そしてフッテージが登場する。彼のことはサーファーならば予備知識があるから読むときの助けになる。すでに知っていることを英語で読むのは英語上達の基本だ。このEOS楽しめるか楽しめないかはあなた次第。
『Encyclopedia of Surfing』https://eos.surf/
『The EOS 2020 Fundraiser』https://eos.surf/video/entry/2020-eos-fundraiser/
(李リョウ)