4月19日から東京五輪の聖火リレーが高知県内を巡り、20日には地元・高知県東洋町生見で生まれ育った谷口絵里菜プロが聖火ランナーを務めた。
9歳でサーフィンを始めた谷口プロは、15歳で全日本サーフィン選手権大会で優勝。20歳で日本プロサーフィン連盟(JPSA)のプロ資格を取得後、国内外のツアーに参戦。2007年、2009年にはJPSAの年間グランドチャンピオンを獲得した。
その後も毎年上位にランクインし、36歳で迎えた2015年の『田原オープン』では3年ぶりに優勝を果たした。その年、右膝の靱帯を怪我したことや家業のこともあり、競技活動を引退した。
その翌年にサーフィンが東京五輪の追加競技となることが決まった。今回、聖火ランナーを務めるにあたり、谷口氏は「本当は五輪の競技を目指したかった。生まれるのが早すぎました」と悔しさを滲ませながらも、「過去のサーファーが積み上げてきたものの上に、今の五輪に出場するような若いアスリート達がいる。彼らは昔の選手よりアスリートとしてストイックだし頑張って欲しい」とエールを送る。
今年3月まで、日本サーフィン連盟で唯一女性のジャッジ委員として活動。現在は、2012年より務めている東洋町の観光振興協会理事や、県の観光特使として、町の魅力を伝え盛り上げるための活動をするほか、地元の小学校での講演等を通じてサーフィンや自然の素晴らしさを伝えている。
四国では谷口プロの他にもサーフィンにまつわる人が多く参加した。徳島からは、学生時代に全日本学生サーフィン選手権大会で日本一となり、現在は藍染めプロデューサーとして知られる永原レキ氏が登場。
現在は、サーフィンと藍染のさらなる普及を目指し、自身の経営する藍染スタジオ&カフェ「in Between Blues」で、自作の藍染の衣服やサーフィン用品の販売、藍染体験などを行っている。また、「波乗りジャパン」オフィシャルウェアのサプライヤーであるQuiksilverと美術家の野老朝雄氏、藍染めを担当するBUAISOUを繋げるなど、徳島の藍染めとサーフィンの懸け橋となる存在でもある。
今回聖火ランナーを務め、「聖火は世界中の人が平和を祈ってギリシャから繋いできたもの。五輪の開催をめぐり様々な声があるが、聖火の火を絶やしてはいけない」と感じたという。
その他にも、映画「波乗りオフィスへようこそ」のモデルとなったあわえ株式会社の代表吉田基晴氏などが聖火ランナーを務めた。
このあと4月23日から聖火は九州に渡る。宮崎では、競泳オリンピアンでありNSA理事も務める松田丈志氏も登場予定だ。
聖火リレーの様子はNHKの特設ページで視聴できる。
(THE SURF NEWS編集部)