世界的に増えているウェイブガーデン社の造波装置を搭載したウェイブプール。
スペインのデモ施設を除くと、商業施設として今月5月までにオープンしていたウェイブプールは4つで、オープン順にウェールズ(イギリス)、ブリストル(イギリス)、メルボルン(オーストラリア)、韓国となっています。
そして今年5月1日、新たにオープンしたウェイブプールがスイスのアルプス山脈の麓に建設された「アライアベイ」で、海に面していない内陸国としては初オープンとなります。
使用している造波装置はザ・コーヴで、同造波装置はモジュール数に応じて規模が異なり、アライアベイでは46のモジュール使用と言うことでメルボルンのアーバンサーフと同等とのこと。
ザ・コーヴ搭載ウェイブプールということで、すでにオープンしているウェイブプールと大差はないのですが、大きく異なる点として挙げられるのが利用料金。
ブリストル、メルボルン、韓国の3つのウェイブプールは、それぞれの国の物価の違いに応じて、韓国だけ少し安めの料金設定となっている程度ですが、物価が世界トップレベルのスイスは圧倒的に高いです。
ビギナー向け以外のコースでの1セッションの料金は、閑散期や繁忙期で異なるので料金に幅があり109(約1.3万円)~149(約1.8万円)フラン。
メルボルンでの1セッションの平均価格(エキスパートを除く)は7千円強なので、およそ倍の料金となります。
さて、そんなアライアベイですが、興味深いニュースとしてスイスの国内サーフチームのトレーニンググランドとしてすでに活用しているとのこと。
スイスは内陸国ではあるもののサーフチームが存在し、ISAイベントにも参戦し2019年には23位だったと言います。
たとえばドイツなど同様ですが、スイス以外の内陸国でもプロサーファーはいて、そういったサーファーは内陸国がホームではあるけれど、暮らしているのはフランスなどといったケースが大半。
なのですが、スイスの国内チャンピオンシップで過去10年に渡り6度も国内チャンピオンに輝き、ナショナルチームのメンバーでもあるラケル・ボンホテ・ミードはスイスで暮らし、あまりサーフしていないとか。
ラケルの自宅からアライアベイまではおよそ40分ほどの距離ということで、アライアベイでコンスタントにトレーニングを積むことになれば、ISAイベントにおけるスイス代表の大幅なランクアップも期待できると目論んでいるそうです。
4月終わりからトレーニングを始めているということで、今月からエルサルバドルで開催となるISAワールドサーフィンゲームで早くも成果のほどが現れるかもしれないので注目したいところです。
参照記事:HOW THE LANDLOCKED SWISS SURF TEAM ARE EVOLVING|Magicseaweed