7月25日から8月1日にかけて、千葉県一宮町の釣ヶ崎海岸(通称、志田下)で開催される2『東京2020オリンピック』サーフィン競技の試合形式や採点ルールを紹介。
史上初のサーフィン五輪金メダリストとなるのは誰なのか?!
試合形式や採点ルールを覚えておけば、オンラインでの観戦もより楽しくなること間違いない。
参加選手数
男女各20名。五輪選考基準に従って選出された各国最大男女各2名の選手が参加する。
試合の基本ルール
細かなルールは、当日の状況を見てテクニカルディレクターが判断するが、概要は以下の通り。
・各ヒートの所要時間は15~35分(20~30分前後のことが多い)。
・制限時間内にライディング可能な本数が定められる(テストイベントでは15本)。
・1本のライディングは10点満点で採点され、最も点数の高い2本の合計点で競う。
試合フォーマット
・ラウンド1は、敗者なしのノンエリミネーションラウンド。4人ヒートで上位2名がR3に進み、下位2名が敗者復活戦のR2へ。
・ラウンド2は、5人ヒートの敗者復活戦。上位3名がR3に進み、下位2名が予選敗退になる。
・ラウンド3以降は全てマンオンマン(1対1)となり決勝までトーナメント方式で行われる。
プライオリティとインターフェア
「プライオリティ」と呼ばれる優先権ルールがある。
優先権を持つサーファーが優先的に波に乗ることができ、1人のサーファーが波に乗ろうとアクションを起こすと、優先権は次の人に移る。
例え波に乗らなくても、波に乗るようにパドルをしたり、波を逃した場合でもプライオリティは次の人に移り、自分の優先権は一番低くなる。
ヒート開始時は各選手ともプライオリティは持っておらず、サーフィン競技の通常ルール(ピーク優先)が適用される。ライディングを開始し、テイクオフゾーンに戻った選手から最も低いプライオリティ(この場合は4番)を得ることになり、その他の選手がライディングすることにより、プライオリティが繰り上げされていく。
ただし、他の選手がより高いプライオリティを持っていても、邪魔にならない限りは波に乗ることが出来る。
このプライオリティを活用した、選手同士の心理戦・駆け引きも試合の見どころの一つとなる。
一方、自分より高いプライオリティの選手を妨害すると「インターフェアレンス」として ペナルティを課せられる。
その条件はプライオリティの有無やパドリング、ライディングでのインターフェアレンスによって以下のように異なる。
◾️プライオリティがないサーファーへのインターフェアレンス
パドリング:2番目に良いスコアが半分になる
ライディング:2番目に良いスコアを半分にし、インターフェアレンスを犯した波は0点になる。
◾️プライオリティがあるサーファーへのインターフェアレンス
パドリング:2番目に良いスコアが半分になる。
ライディング:2番目に良いスコアを半分にし、インターフェアレンスを犯した波は0点になる。
ヒート中に同じサーファーが2回目のインターフェアレンスを行った場合、1回目の罰則に加えて、以下の罰則が適用される。
◾️プライオリティがないサーファーへの2回目のインターフェアレンス
パドリング:ベストスコアが半分になり、インターフェアレンスを犯したサーファーは直ちに退出しなければならない。
ライディング: ベストスコアが半分、インターフェアレンスをした波が0点になり、インターフェアレンスを犯したサーファーは直ちに退場しなければならない。
◾️プライオリティがあるサーファーへの2回目のインターフェアレンス
パドリング:ベストスコアが0点となり、プライオリティを犯したサーファーは直ちに退出しなければならない。
ライディング:ベストスコアが0点、、インターフェアレンスをした波も0点となり、インターフェアレンスを犯したサーファーは直ちに退場しなければならない。
タイブレイク(同点時のルール)
二人以上のサーファーのヒートスコアが同じ場合、以下の条件によって上位が決められる。
・ヒート中の1本の波のスコアが最も高い者。
・ヒート中の最も高い3本の波のスコアの合計(その後、4本の波、5本の波…)
・それでも同点のサーファーについては、3人のジャッジではなく、5人のジャッジによるすべての得点を用いて、ヒートの再集計を行う。
それでも、もし同点の場合は、同点のサーファーを含む再ヒートが必要になる。
抗議/異議申し立て
競技者、マネージャー、コーチはヒートの結果について様々な理由(ヒートのタイミング、審判のミスに直接起因する妨害、ウェーブのミスなど)で抗議する権利があるが、スコアリングの判定に対しては抗議できない。
抗議は書面で行い、ヒートの結果が掲示されてから15分以内にチームマネージャーまたはチームコーチがコンテストディレクターに提出しなければならない。
抗議が認められた場合、そのヒートの結果が修正されるか、またはそのヒート再度行われることがある。
競技概要紹介動画
制作:時事通信社
※動画内の一部が、一般的なサーフィン大会の説明となっており、実際に五輪で行われる内容とは異なる場合があります。
(THE SURF NEWS編集部)