7月26日に発売された「ザ・サーファーズ・ジャーナル」日本版11.2号の読みどころを同誌のコントリビューティング・エディターも務める李リョウが紹介。
PUMPJACK
サム・ホークの物語
このサーファーズジャーナルのおもしろいところは、なんでも書いてしまうところだろう。例えばヒーロー伝説でも「ダークサイドな面を赤裸々に描く」し、草の話も隠さない。だからおもしろい。欧米にはジャーナリズムという哲学が浸透しているから、主役のかっこいいところばかりを書いても、あちらの読者は納得しないし、書く側も炎上覚悟。日本の編集部は、さすがにオブラートに包みますが…。
今回のサム・ホークの記事で『おもしろいな』と感じられるところがそこだ。そこって?だからそこです。まあ本文を読めばわかります。
Night and the Iguana
イグアナの夜
メキシコの沖の、いわゆる監獄島にまつわる話。記事になるくらいだからお察しのとおり波が良い。アヒ(マグロ)も群れをなしていて、入れ食いだという。だが、刑務所だから捕まるとヤバイ。現在は、罪人のいない島となっているらしいけれど、ヤクザのような警察がナワバリのように取り締まって漁船やサーファーをカツアゲしている。ということで、どうやって波に乗りマグロを釣り上げるか、という話。元本誌編集長のスコット・ヒューレットが書いています。訳は拙いけど、文章の構成が秀逸で読み応えがある。サーファーでなくても楽しめる記事です。
Keep Dreaming
写真家スリム・アーロンズの世界
昔、KR:コダクロームというフィルムがあって世界中のプロフォトグが使っていた。現像方法も異なっていたから、コダックはそのKR専用の現像所を世界中に整備した。そんな時代がありました。今回のスリム・アーロンズという写真家はこのKRの達人です。こんなすごいカメラマンがいたなんて知りませんでした~。ロバート・キャパからの仕事の依頼を断ったなんてヤバイ。ハリウッドに太い人脈を持っていたみたいで、そういうのも写真家として成功する才能の1つではあります。詳しくは本文をお読みください。これもサーファーじゃなくても楽しめる内容。
Portfolio: Group Show
ポートフォリオ:グループ展
世界中のサーフィン誌で、記事や写真が余って困っているのは、このサーファーズジャーナルだけだと思う。その苦肉の策というかどうかわからないけど、ときどきグループ展を企画しますね。フォトグラファーの名前も変わりましたね~。知っているのはSAリップスとベン・ソアードくらいだ。新進気鋭の作品群からは、新しさと普遍的なスタイルが織り混ざり、デジャブを起こしかけながらも『もう21世紀なんだぞ』、と自分に言い聞かせる自分がいる。
THE SURFER’S JOURNAL(ザ・サーファーズ・ジャーナル)日本版11.2号
●世界でも選りすぐりのフォトグラファーによって捉えられた、サーフィンの美しく迫力に満ちた瞬間。
●新旧様々なライターたちに綴られる、本質的でバラエティに富んだストーリー。
最も信頼されるサーフィン誌として世界中のサーファーたちから愛され、書店では買うことができないライフスタイル・マガジン。
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