先日お届けしたハンティントンビーチ沖合で発生した原油流出事故。
流出した原油は13マイルに及び沿岸へと流れ着き、ハンティントンビーチやニューポートビーチなどではビーチ閉鎖に追い込まれるエリアもあるほど影響を受けました。
今回の原油流出の根本的な問題である、甚大な被害に繋がる流出リスクを抱えた沖合での油掘削が認められている点を解決しようとハンティントンビーチ市で動きだしました。
同市は、今年の10月20日に沖合での油およびガス掘削の拡大に対し、市として正式に反対の意思を表明した決議案を可決したのです。
これは、アメリカ西海岸において、市レベルで同決議を行った記念すべき100個目の市になったそうです。
ただし、100個もの市が反対の異を唱えているもののあくまでも市レベルでの話であり、アメリカは行政区画によって正反対のルールがあったりするものも珍しくありません。
その最たる例と言えるのが、近年合法化する州が増えている医療用および娯楽用大麻。州レベルでは合法となった州がある一方、連邦政府としては大麻の使用を禁止しているので、連邦政府管轄となる国立公園などでは、合法化された州であっても同公園内での大麻の使用は違法となります。
そのような事情があることから、今回の市レベルの決議はあくまでもこの課題解決の始まりであり、完全にリスクを避けるためにも、追加の決議案として連邦政府と州の海域での掘削およびアメリカ海域における新たな油とガスのリース禁止を求めているとのことです。
さて、カリフォルニア州は2018年に州を代表するスポーツとしてサーフィンが選ばれ、毎年9月20日がカリフォルニア州の祝日となる「カリフォルニア・サーフィン・デー」に制定されました。
カリフォルニア州にサーファーが多いのは勿論ですが、州外や国外からサーフィン目的のツーリストも大勢訪れるため、州にとってサーフィンは観光資源の一つになっていると言えます。
そのため、州としてもサーフィンの舞台となる海を守る行動を起こすのは自然な流れと言えるので、連邦政府と州が市と足並みを揃える事になるのか注目が集まります。