3月9日、WSLは2021年に45歳最年長記録でロングボードツアーのワールドタイトルを獲得したジョエル・チューダーをルール違反により出場停止処分にすることを発表した。
事の発端は2022年2月にジョエル・チューダーが自身のInstagramでWSLにロングとショートの女子の平等化を訴えたことから始まった。
WSL側はコミッショナーを務めるジェシー・マイリー・ダイヤが返答してInstagramの投稿を削除することを求めたが、ジョエルはすぐに対応せず、更に反論をしたためにWSLはルールブックに従い「WSLの健全性を損なう行為、スポーツマンシップらしくない行為、サーフィンのイメージダウン、暴言などのいくつかの規定違反により、出場停止処分にする」と発表した。
ジョエルの出場停止期間については検討中とされている。
すでに事の発端となったジョエルのInstagramの投稿は削除され、この問題にも触れていないが、WSLの公式バックステージ動画を手がけるLOG RAPが投稿したYouTube動画は残っている。
「この要望が通れば、みんなの利益になると思う。自分のために言っている訳ではなく、ケリスや他の選手、僕の息子などの世代のためなんだ。どうか公平な評価を与えてくれよ。評価に値する存在だし、やっていることも凄く、尊敬に値する。他の連中のお金を奪って支払う必要はないけど、もっと賞金を上げて欲しい。それだけの価値があるし、重みもある。それが今回の投稿の要点さ。あなたは否定しますか?」
更にLOG RAPのInstagramでは「このジョエルの出場停止についてどう思う?」という投稿をしてロングボードツアーの選手を始め、多くのコメントを集めている。
2022年のCTがそろそろ中盤に差し掛かるというのに、ロングボードツアーの方はスケジュールさえ発表されていない。
また問題になっている具体的な賞金額をお伝えするとロングボードツアーの優勝賞金は1万ドルに対してCTの優勝賞金は8倍の8万ドル。
賞金額は男女平等だが、8倍という差は…。
それもロングボードツアーはイベント数が多かった2019年でも4つだけで、昨シーズンは3つに減っている。
つまり全て優勝してもコンテストの賞金総額は3万ドル。日本円で約350万円。
世界トップのロガーの評価としては余りにも低過ぎるだろう。
ちなみにワールドチャンピオンが出場停止処分を受けるのは史上初である。
前代未聞のこの騒動の着地点は?
(黒本人志)