3月27日、千葉一宮町の釣ヶ崎海岸(通称:志田下)で行われていたQS1000「アジアオープン」が最終日を迎え、男子は稲葉玲王、女子は脇田紗良が優勝した。
また、昨日決定した5名の女子CS出場者に加え、男子のCS出場者が決定。セミファイナルに出場した稲葉玲王、村上舜、脇田泰地、上山キアヌ久里朱の4名がCS出場権を得た一方、QFで稲葉玲王と対戦して敗退した大原洋人はCS出場を逃すこととなった。
地元の稲葉玲王が優勝
QS1000「アジアオープン」のコンテスト最終日となった本日は、男子のQFからファイナル、女子のSFとファイナルを実施。昨日よりサイズアップした志田下の会場で、エクセレントスコアも頻発するような白熱した戦いが繰り広げられた。
男子のQFH4では稲葉玲王と大原洋人という、既に決勝のようなマッチアップ。大原は、1本目に安定した2マニューバーで6.50をスコアするも、その後なかなかポテンシャルのある波を見つけられない状況が続く。稲葉は、序盤からバラエティに富んだマニューバーでコンスタントに5~6点台をスコア。
残り45秒、稲葉はプライオリティを駆使して大原をブロックしながらでテイクオフした波で、8.00とベストスコアを更新。大原も残り25秒で、ラストの波を掴み4マニューバーで7.50をスコアしたが、僅か0.75ポイント及ばず敗退した。
稲葉玲王はその後SFで脇田泰地と対戦。脇田が波選びに苦戦する一方、稲葉は8.50と7.00の2本を揃え決勝へ進出した。
ファイナルは稲葉玲王と村上舜の対決。ここでも稲葉のパワーと判断力は衰えず、ポテンシャルのある波を見極めパワフルなターンで決めた8.00を含む、トータル13.30をスコア。対する村上は波とのリズムが合わず、グッドスコアの出せないまま試合が終了。稲葉玲王が、自身初のQS優勝を決めた。
ウィメンズは脇田紗良が優勝
ウィメンズのセミファイナルでは、野中美波と対戦した都筑有夢路と、松永莉奈と対戦した脇田紗良が勝利。
決勝では、今大会の序盤から調子の良かった脇田と都筑が対戦。都筑がなかなかポテンシャルのある波を見つけられずにいるなか、脇田は際どいセクションへのアプローチで8.00をスコア。その直後に都筑も力強いマニューバーで9.00を出すが、バックアップを上げられず。脇田紗良がトータル14.75で自身初のQS勝利を手にした。
CS出場者
今回の結果で、チャレンジャーシリーズ(CS)の出場者が決定。
アジアリージョンから男女各6名のうち、日本からは男子3名、女子4名。さらに、アジアから男女各1名に割り当てられることになっていたが、いずれも日本に充てられた。
女子は、昨日時点で、SFに進出を決めていた脇田紗良、都筑有夢路、野中美波、松永莉奈の4名に加え、ワイルドカードとして昨年のCSランキングで日本人最上位だった松田詩野の計5名がCS出場権を獲得。
対する男子は、計4名分がSF進出者に割り当てられることとなり、稲葉玲王、村上舜、脇田泰地、上山キアヌ久里朱の4名がCS出場権を獲得することとなった。
これにて計9日間に及ぶ「アジアオープン」が終了。5月から始まるCSでの日本勢の活躍を期待したい。
(THE SURF NEWS編集部)
WSL公式サイト:https://www.worldsurfleague.com/events/2022/mqs/3972/asia-open