7月26日に発売された「ザ・サーファーズ・ジャーナル」日本版12.1号の読みどころを同誌のコントリビューティング・エディターも務める李リョウが紹介。
TSJJ12-1より
Virtuso/達人
デヴィッド・ヌヒワ物語
『ノーズライドの神様』です。悲劇のサーファーでもあります。謎が多い人です。あることないことが一人歩きして伝説となっていますね。スターとはそういうものかもしれない。でもね~世界タイトルに二度も手が掛かりそうになって~するりと他のサーファーのところへ行ってしまったのは可哀そう。小波天才みたいに思われているけど、じつはディック・ブルーワーも絶賛したスキルを持ち、パイプラインでも大きい波を乗ってます。今回の記事を訳してデヴィッド・ヌヒワに対する認識がかなり変わりました。ハワイでなくてなぜカリフォルニアなの?という疑問も解決します。ちなみにショートボード革命が起き、ロングボードがとつぜん売れなくなったというのは事実ではありません。この記事を読めばわかります。
TSJJ12-1より
羊飼いの娘
イモージュン・コールドウェル
「すげえ姉ちゃん」の全国区デビューっていう感じの記事ですね。彼女がプルインしているバレルのデカイこと…言葉を失います。写真で見てこのサイズだと…日本ではちょっとお目にかかれないかな。オーストラリアの砂漠に育って、子供の頃からバレル三昧するとこうなるっていう見本ですね。サーフィンはパワーじゃないっていうのがよ~く分かります。さて、この記事はストーリーも面白いですね。ジャングルブックから登場してきそうな野生児の真実。大きなスポンサーがついたらメディアにどーんと出そうだ。デルモ~できるくらいかわい子ちゃんで、ソウル的なフリーサーファーに育っていくだろうね。とにかく名前を覚えておこう!ボビー・コールドウェルじゃあない。笑
TSJJ12-1より
The Intentional Line
マイク・フェトリッジ作品集
全国区デビューがもう一人です。つーかもう有名ですよね。パッと見て「イイ!」と感じる作品が多いね。しかも一度見たら忘れないってパーフェクトじゃん! シンプル、もしまだスティーブ・ジョブスが生きていたら即採用…と思いますけどどうでしょう? 以前にパタゴニアでこの人のTeeが売り出されて、筆者のお気に入りでした。まだ一枚持ってるけど、もうよれよれだ。フェトリッジ君は、これからさまざまな分野で活躍しそうです。サーフィンやスケーターっていつの時代も感性が高いね。
Lord-howe Island
南太平洋の孤島にて
シドニーの沖にあるロードハウ島は島民300人。ちょっと以前まで島に渡る交通手段は水上飛行機のみだったらしい。ここには自然以外は何もない。肉食動物さえもいない楽園。この島では、エアコンが使用禁止で粗大ゴミが出るとシドニーまで空輸するのでかなり処分にはお金がかかるらしい。孤島だから携帯電話は誰も持っていない。波は良いらしいが、鮫多し。でもシェーパーのグレッグ・ウェーバーがかなり通ったというから波のクオリティはかなり良いんじゃないかな?控えめに書いているけどね。鮫もそれほどいないかも?記事の写真にはファニングやマチャドが出てきます。ネットで調べてみたらホテルは無いけど宿泊施設はあるみたいね。サーファーのハネムーンなんていいかも?サーファーズジャーナルらしい記事です。読んでいるうちに心は南太平洋へ…
TSJJ12-2より
Looking Beyond the light
久保田潤の世界
湘南という土地は、アーティスティックな感性を持つ人を惹きつける磁力がある。世界で同じような場所というと、カリフォルニアだとサンタバーバラやサンタクルーズがすごく似ている。オーストラリアならばバイロンベイとかヌーサヘッズ、ヨーロッパだとフランスのアングレット、イギリスならばコーンウォールかな?(まだ行ったことないけど…)あれ?考えてみれば、そのどの町にも波があってサーファーも多く住んでいるね。そういう町の空気のなかで生きていると、そういう空気に染まって、そういう作品が生まれやすいと思う。久保田氏の作品もそういうエッセンスがあるのかもしれません。少なくとも東京の雑踏で生まれるテイストではない。それはともかくとして、彼の作品の完成度は高い、オリジナリティに溢れています。世間の注目を浴びるときがいずれやってくるだろうと思う。
TSJJ12-1より
Group Show
サーフフォトのグループ展
サーフィンの本を作る編集部で、「悩みのタネ」は良い写真が集まらないことだと思う。でも、サーファーズジャーナルは真逆の悩みを抱えている。良い写真が集まりすぎるってこと。これ本当の話。選抜されるのは宝くじに当たるような確率。その解決策として「グループ展:Group Show」を不定期に行います。今号はそれをご覧いただけます。この記事だけでマジヤバイ(月並みな表現でごめん)です。それにしてもフォトグの名前が世代交代しましたね。ボルスターとかバン・レナップとかバーボーとか見なくなりました。光陰矢の如し…。しかしながら毎号感じるのはため息が出るほどのクオリティの高さです。隔月で写真集買っているようなもの、というサーファーズジャーナルの伝説は今号もつづくのでした…。
THE SURFER’S JOURNAL(ザ・サーファーズ・ジャーナル)日本版12.1号
●世界でも選りすぐりのフォトグラファーによって捉えられた、サーフィンの美しく迫力に満ちた瞬間。
●新旧様々なライターたちに綴られる、本質的でバラエティに富んだストーリー。
最も信頼されるサーフィン誌として世界中のサーファーたちから愛され、書店では買うことができないライフスタイル・マガジン。
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