日本サーフィン連盟が、2028年ロス五輪に向けたトップジュニア育成を行うため、連盟初となる海外ジュニア合宿を実施中。
その渡航先、米カリフォルニア・ハンティントンビーチにて、兼ねてから親交のあるUSAサーフィン(米国代表チーム)との練習試合を実施。
後のオリンピック代表を目指す日米の若い選手達が交流し、親睦を深めた。
2028年ロス五輪に向けた強化合宿
今回合宿の参加メンバーは、岩見天獅、渡邉壱孔、髙井汰朗、中塩佳那、池田未来、登坂祐妃の6名。
今回メンバーについては、若年層の底上げを図るため16歳以下の選手を中心に選考。また、海外経験をより多くの選手に積んでもらうべく、2022年世界ジュニア選手権の各カテゴリー最上位者だけでなく、当該大会の補欠選手も選出。
航空需要の高まりや燃油サーチャージの高騰、円安の影響も受け小規模での開催となったものの、世界で活躍できる選手育成のため、海外合宿の幕開けとして本年度からの実施となった。
合宿選考選手
Boys
岩見天獅(2022年世界ジュニア選手権U-18 成績最上位選手)
渡邉壱孔(2022年世界ジュニア選手権U-16 成績最上位選手)
髙井汰朗(2022年世界ジュニア選手権U-16 補欠選手/A指定選手)
Girls
中塩佳那(2022年世界ジュニア選手権U-18 成績最上位選手/A指定選手)
池田未来(2022年世界ジュニア選手権U-16 成績最上位選手)
登坂祐妃(2022年世界ジュニア選手権U-16 補欠選手)
恒例の親善試合。選手達が交流し、刺激を与えあう
本合宿内で開催されることとなったUSAサーフィンとの親善試合。開催場所は、ハンティントンピアの右側で、現在開催されているUS Open of Surfing会場のすぐ隣りの位置。
USAサーフィンからは、約35名ほどいる強化指定選手より、U18、U16、U14の各カテゴリーで20名の選手が参加。うち5名はU14の若い選手。
日本メンバーからは、残念ながら岩見天獅が怪我のため親善試合に参加できなかったが、代役でUSオープンに出場していた野中美波が合流。
日本代表VSアメリカ代表の緊張感ある練習試合となった。
世界で活躍するために、ハンティントンの波を知る
試合は1ヒート4人で行い、各ヒートは日本選手が1人と、アメリカ選手が3人。
合計で全6ヒートを実施し、それぞれのライディングには選手達と一緒に点数をつけていく形だ。
このハンティントンのピアの波は、日本にはない特徴的な波。アメリカ選手有利な状況ではあるが、ここはWSLのCSやISA世界選手権など世界レベルの大会が頻繁に行われる場所。
日本チームとしては、ロス五輪に向けた強化が第一目的だが、五輪以外でも「世界で活躍するなら、必ず攻略しなければ行けない場所」という認識で臨み、合宿前半で行ってきたトレーニングの成果を発揮。全6ヒートのうち3ヒートが日本選手1位となり合宿の成果を見せた。
2019年振りの交流、USAサーフィンとの親交
なお、この親善試合の実施目的は、選手同士が交流することで、日米の親睦を深め、お互いに刺激し合うこと。
日本サーフィン連盟とUSAサーフィンとの親交は深く、過去には2018年にも実施された練習試合に続き、2019年に開催されたISA世界ジュニアサーフィン選手権開催時にはUSAサイドがBBQパーティーを開催して日本チームを招待。当時のUSAサーフィンCEOグレッグ・クルーズ氏のオーガナイズで、キャロライン・マークスやブレッド・シンプソンなども参加するなど歴代の代表選手らも加わり親交を深めてきた。
今回は日本から練習試合を申し込みUSA側も快諾。コロナ禍を経て2019年ぶりの交流となった。
今回の親善試合を終えて、USAサーフィンメディア担当者は「参加した全サーファーが、友情を築くことができた。フレンドリーな試合をすることができ、楽しい時間を過ごせました。」とコメント。
またTHE SURF NEWSの取材に対し、本合宿に同行しているNSA強化本部委員長の井本氏も「合宿といえど、ヒートとなると緊張感が出ます。アメリカ代表選手らとの対戦ということもあり、ヒートでは選手の顔つきも変わりました。選手達にとっても良い経験になったのではと思います。」と回答し手応えを見せた。
日本サーフィン連盟の強化合宿は8月8日(月)まで。
各選手達がさらなる経験を積んで帰ってきて欲しい。
写真提供:USA Surfing
(THE SURF NEWS編集部)