PHOTO: ISA / Sean Evans

ISAがトランスジェンダーサーファーの方針を発表

オリンピックの選手選考を兼ねた『 ISA World Surfing Games』などを主催するISAがトランスジェンダーサーファーの方針を発表。

IOC(国際オリンピック委員会)を始め、世界中の様々なスポーツ団体や管理組織によって方針が策定される中、ISAでは医療委員会の勧告を受け、以下のトランスジェンダー・ポリシーを制定した。

公平性と機会の平等という基本原則にコミットしているため、今回の方針はより多くの研究、情報、フィードバックによって毎年再評価されることになる。

大会に出場するサーファーの資格に関連する問題を決定するISAメディカルコミッションの権限は以下の規定を含むが、性別の特定、性転換、トランスジェニック、アンドロゲン過剰症、性的発育の差異などあらゆる問題を限定するものではない。

ちなみに東京五輪では初のトランスジェンダー選手としてローレル・ハバードがウエイトリフティング女子87キロ超級に出場。
ローレルは男性として生まれ、性転換によって女性になった。
東京五輪では記録を残せず、終了後に引退を表明したが、彼女と同じ悩みを持っているアスリートにとってこの出場は非常に大きな意味があったとされている。

ISA 性別別参加資格規定

1.出生時に男性に割り当てられた選手、または男性であると自認している選手で、パスポートまたは国籍カードに男性の記載がある者は、ISA の性別による参加資格を有する。
パスポートまたはナショナルアイデンティティカードに男性と記載されている選手は、男子種目または混合種目において男性として出場する資格がある。

2.出生時に女性に割り当てられた選手、または女性であると自認している選手で、パスポートまたは国籍カードに女性の記載がある者は、ISA の性別による参加資格を有する。
パスポートまたはナショナルアイデンティティカードに女性と記載されている選手は、女性種目または混合種目において女性として出場する資格がある。

3.出生時に男性として割り当てられていたが、女性として識別され、パスポートまたは国民IDカードに女性の記載がある選手は、男性ホルモンの基準となるテストステロン値が過去12ヶ月間継続して5nmol/L未満等の場合に女性種目、または混合種目において女性として出場する資格がある。

4.出生時に男性として割り当てられていたが、女性として識別され、パスポートの性別欄に「M(男性)」、または「M(男性)」「F(女性)」以外に設けられたその他の「X」を選択した場合、男子種目または混合種目の男子として出場することができる。

5.女子種目または混合種目に女性として出場するには以下のいずれかに該当すること。

A. 出生時に男性として割り当てられたが、性別が変更され、女性として認識されるアスリート。
パスポートまたは国民IDカードに女性、その他の「X」と記載されている。

B. サーファーが実行委員会、または医療機関に要求した場合。
ISAメディカルコミッションにおいて、過去12ヶ月間継続して5nmol/L未満で、なおかつ執行委員会によって設定されたその他の要件を満たしている。

ISA性別別参加資格規定:https://isasurf.org/wp-content/uploads/2022/11/ISA-Transgender-Policy-final-Oct-2022-1.pdf

(空海)

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