現地時間2月2日、オアフ島・ノースショアのパイプラインで開催中のCT開幕戦『Billabong Pro Pipeline』は2日目を迎え、公式4-6ftレンジのクリーンなコンディションでウィメンズが一気に進行。
Opening RoundからRound of 16までが行われ、QFを戦うベスト8が決定した。
二人のチャンピオンが姿を消す
トータルでも1桁台のスコアが中心だった初日同様、この日もバックドアメインでコンディションは不安定。
昨年、8度目のワールドチャンピオンに輝いたステファニー・ギルモア(AUS)がOpening Roundでほとんど乗れず、敗者復活戦のElimination Roundでも3ポイント止まりで敗退する番狂わせがあり、昨年ワイルドカードで優勝する快挙を成し遂げて今年もワイルドカードを得たモアナ・ジョーンズ・ウォン(HAW)がRound of 16でレイキー・ピーターソン(USA)に倒されるなど波乱含みの一日だった。
17歳のケイトリン・シマーズがステフを下す
Elimination Roundでステファニーを倒したのはルーキーのケイトリン・シマーズ(USA)とリスプレイメントのアリッサ・スペンサー(USA)
中でも17歳のケイトリンは二つのバックドアバレルメイクで7.00と5.67を出して圧勝した。
ステファニーは敗退後のインタビューで「おかしいわよね。ヒーローからゼロになったような気がする。サーフィンは謙虚さを失わせないものね。確かにケイティは本当に良くやったわ。ただ波を待っているだけで2本の良い波に乗ったような感じだったけど、このスポーツではあることよ。ショックだけど、欠場した昨年に比べれば今年はもう2ヒート分リードしていると思うようにするわ。ルーキーや、ミッドシーズンカットになってから復活した選手もいる。今年は違うシーズンになると思うし、簡単にはいかないだろうね」とコメントを残していた。
ケイトリンは次のRound of 16でブリッサ・ヘネシー(CRI)に敗れたが、ルーキーとして名を売るには十分な活躍だった。
カリッサ、3度目の正直になるか?
この日勝ち上がった8名の内、2年連続でパイプラインのファイナルに残ったカリッサ・ムーア、2022年のルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得したガブリエラ・ブライアン、18歳のベティルー・サクラ・ジョンソンとハワイアンが3名残った。
特にカリッサはOpening Round、Round of 16共に危なげない勝ち方でQFへ。
パイプラインでは昨年ワイルドカードのモアナ、一昨年はタイラー・ライト(AUS)にファイナルで敗れている。
英語圏でも「3度目の正直」という言葉があり、カリッサのパイプラインでの初優勝に期待が高まっている。
「開幕戦は多くの期待と共に緊張感もあるわね。ヒートは一気に片をつけたような気持ち良さだった。勝てて嬉しいわ。不安定だけど、良いバレルがあったし、コンディションは良かったわ」
カリッサ初制覇の前に立ちはだかる次の壁
カリッサの次の相手であるモリー・ピックラム(AUS)はOpening Roundで最もディープなバックドアバレルをメイクしてエンドセクションでもビッグマニューバーを決め、ウィメンズサイドでは初となるエクセレントレンジのスコアを出した。
イザベラ・ニコルス(AUS)とのRound of 16でも最後にダメ押しの7ポイント台を出して快勝。何より彼女は『Vans Pipe Masters』で優勝したクイーンであり、カリッサの前に立ちはだかる次の大きな壁となるだろう。
「強いカレントがあり、とても難しかったわ。でも、リーフの上は快適。自分が待っていた位置にも納得していた。最後に良いスコアで終える必要があると思ったの。あの波は良かったし、7ポイントを出して次に進めて嬉しいわ」
ちなみにモリーが優勝した『Vans Pipe Masters』でカリッサは4位、サクラが2位、ケイトリンが3位だった。
ウィメンズのQFのマッチアップは以下。
ブリッサ・ヘネシー(CRI) vs レイキー・ピーターソン(USA)
タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA) vs タイラー・ライト(AUS)
カリッサ・ムーア(HAW) vs モリー・ピックラム(AUS)
ガブリエラ・ブライアン(HAW) vs ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)
ネクストコールは現地時間2月3日の朝7時45分(日本時間の4日午前2時45分)で、15分後にスタートする可能性がある。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)