海外メディアのSESによるとVansが今年の『US Open of Surfing』のタイトルスポンサー契約を更新しない意志であると伝えている。
VansはHurleyと当時のHurleyの親会社だったNikeが撤退した2013年から「アクションスポーツのスーパーボウル」と呼ばれるビッグイベントのタイトルスポンサー契約を更新し続け、『Vans US Open of Surfing』の正式名称で開催されていた。
サーフィン、スケートボード、BMX、ライブ、アートとVansのターゲット層を見事に網羅したこのイベントは長年真夏の祭典として注目を浴びている。
2015年には大原洋人、2017年、2018年は五十嵐カノアが2連覇を達成するなど日本人にも所縁があるイベントでもある。
今回、Vansがタイトルスポンサー契約をストップした理由の一つとして伝えられているのは、売上高の減少。
THE NORTH FACE、TIMBERLAND、DICKIES、SUPREMEなどを擁する親会社のVFコーポレーションが事業の立て直しを図る中で、同会社で一番のブランドであるVansの2022年12月期の売上高が恒常為替レートベースで9%減の9億2690万ドルになり、Vansはスタッフの削減も発表している。
また、『US Open of Surfing』のタイトルスポンサー契約をストップする一方、パイプラインでの招待制サーフィンコンテスト『Vans Pipe Masters』、ジョエル・チューダーがスタートさせたロングボードコンテスト『Duct Tape Festival』、アートカルチャーを伝える『House of Vans』、スケートボードのコンテスト『Vans Showdown』など独自のイベントは継続する意向を示している。
『US Open of Surfing』は観客動員数が約50万人と言われ、CTを凌ぐ世界最大のサーフィンコンテストだが、そこにも世界同時不況の波が押し寄せ始めているようだ。
(空海)