VISSLA JAPANが配信しているSTOKEHOUSEチャンネルと雑誌Blue.のコラボ企画、プロサーファー対談「市東重明×瀬筒雄太」
ショートボードのプロである市東重明とロングボードのプロである瀬筒雄太だが、共にボードの長さや種類にこだわらないオールラウンダーとしても有名で、スタイルマスターとして多くの人に支持される存在でもある。
そんな二人のトークはまさに「まさに目からウロコ」の話が満載だ。
このチャンネルはVISSLAのアンバサダーである市東重明がホスト役を務めており、瀬筒雄太はゲスト。
千葉にある彼のショップ「YR」にBlue.の編集長と訪れ、前編、後編に分かれてライディング映像を含めながら話が進行する。
雑誌の対談とは違い、YouTubeでは彼らのライディングを動画で見ながら比較しているために分かりやすく、言葉の微妙なニュアンスが伝わりやすい。
【前編】瀬筒雄太が思うトリムとは?
同じミッドレングスを乗らせても市東重明はレールワーク、スピード。瀬筒雄太はピポット、トリム、フローが目を惹くライディングになる。
瀬筒雄太はウォーキングでスピードを出すのがロングボードの本来の乗り方であると話し、それをミッドレングスに乗る時でも意識していると言う。
また、「トリムは編集作業」という市東重明が唸るような名言も生まれる。
サーフィンを学んだ父からサーフィンは映画と一緒だと教えられていた瀬筒雄太の話はここから更に深くなっていく。
これはぜひ頭を空っぽにして聞いて欲しい。
彼の天才的なサーフィンはこの哲学が根本にあるからこそなのだと感じるだろう。
【後編】両極に乗る
ロガーとして世界のシーンを見てきた瀬筒雄太。
世界に出る時は自分のスイッチをオフにして全てを自然に受け入れている彼の中でも日本は他国に比べても独自のカルチャーがあると話す。
地元福岡と現在の千葉でのサーフィンライフの違いを知った時も衝撃を受けたそうだ。
瀬筒雄太は千葉で毎日のように海に入れる環境でロングボード、ミッドレングスだけではなく、ショートボードにも乗る。
「絶対に両極をやっておくのが良い」
ミッドレングスを何本も揃えるよりも、最初にショートボードとロングボードの両極を乗った方が良いという意見には自身も実施している市東重明も賛同。
最初に両極に乗って、その後で間であるミッドレングスを刻んだ方が上達は早いと話す。
両極を乗るには試行錯誤していたが、それによってお互いの気持ちも分かるし、ピークで謙虚になれるという彼の人柄を表すような言葉も。
更にロガーという心の根っこも今は取り払い、長くサーフィンと付き合うことを考え出したそうだ。
ショートボードのプロながらクラシックなノーズライダーをスタイリッシュに乗りこなす市東重明も最初は苦労したというエピソードも興味深い。
彼の場合は自分がいかに気持ち良いかを追い求めてサーフィンをしているそうだ。
どんなサーファーにも心に刺さるだろう今回の対談。
ぜひ、自分のスイッチをオフにしてご覧ください。
(黒本人志)