現地時間5月8日、サーフシティ、エルサルバドルを舞台とした『ISA World Longboard Championship』はコンテスト初日を迎え、メンズのR1の全てのヒートを消化。
その後、ウィメンズのR1がスタートして日没までに全16ヒート中、8ヒートが進行した。
日本代表が好調なスタート
JPSAとNSAの各団体の2022年のトップという先行基準から派遣された4名の日本代表。
初日に出番があったのは浜瀬海、北村健一、吉川広夏の3名。
北村健一の妻、北村亜希子はH14のため、翌日に持ち越しになった。
浜瀬海、北村健一は2019年大会にも出場して浜瀬海は17位、北村健一は29位。
吉川広夏、北村亜希子は初参加になる。
最初に登場した北村健一はポルトガル代表と共に2位通過。
浜瀬海、吉川広夏は1位通過を果たしている。
今大会で浜瀬海はエルサルバドルの波に合うように普段より細めのボードを用意している一方、吉川広夏は父、吉川竜二氏によるRyuji shapesの普段千葉の御宿で乗っているボードを持参。すでに現地での調整を経て調子は上がっているとのこと。
会場のエル・スンザルはライトのポイントブレイク。初日は公式3-4ftレンジでパワーもあり、風の影響も入った難しいコンディションだったが、吉川広夏は残り数分で勝負強さを発揮して逆転に成功していた。
また、初参加となるISAイベントについては、チーム戦でもあるため、心強いし浜瀬海からヒート前にアドバイスをもらい挑んだと話していた。
3名共にR2からは優勝候補を含む強豪揃いのカードになる。
ISAで強豪国である日本にとって本番はR2からだ。
メダリストが順調にR2へ
メンズサイドでは2度も金メダルを獲得したことがあるフランスのアントワーヌ・デルペーロを始め、ディフェンディングチャンピオン、ペルーのブノア’ピッコロ’クレメンテ、ブラジルのロドリゴ・スファイアーと3名の金メダリストが参加している今大会。
3名共に揃って1位通過を果たし、その他にもアメリカのコール・ロビンソン、フランスのアントニー・デルペーロと過去のメダリストが順調に勝ち上がっている。
また、初日にハイエストスコアを出したのはブラジルのカルロス・バイアで、ドロップニーにインサイドセクションでのハングテンで7.67。2本目にはクリティカルセクションでのノーズライドで8.67を出し、トータル16.34。シングルスコア、ヒートスコア共にトップとなった。
「ローカル全員に感謝したい。彼らのおもてなしと温かい歓迎が本当に嬉しい。特にエル・スンザルのポイントブレイクが大好きさ。シングルフィンのロングボードには最適な波なんだ」
WSLイベントにも出場しているカルロスはすでにベテランの域の選手。過去9年間、年に3、3回はエルサルバドルにトリップに来ているほどこの波を愛しているそうだ。
クロエ・カルモンがハイエスト
ウィメンズサイドではブラジルのクロエ・カルモンがトータル12.24でハイエスト。
すでに風の影響が大分入っていたこともあり、全体にはロースコア止まりの選手が多かった。
ウィメンズで唯一過去に金メダルを獲得した経験があるフランスのアリス・レモーンはH9でこの日は出番なし。
今年の選手リストを見るとクロエとアリスが最後まで争うことになりそうだ。
ホスト国エルサルバドルの選手ではビーチでの大声援を受けたシンディ・ポルティージョがノーズライドで最初のヒートを制し、大いに盛り上がっていた。
「オリンピックでエルサルバドルを代表するかもしれないなんて、興奮するわ。全てのエルサルバドルの人が応援してくれ、海の中で感情的になった。本当に楽しく、嬉しかったわ」
ISAは2028年ロス五輪の種目としてロングボードを採用するように動いており、2024年12月以降に決定される見込み。
ショートボードの五輪採用の流れを見ても現実的と言えるだろう。
スケジュール
コンテスト2日目の5月9日は朝8時に開始予定。
日本時間同日の23時です。
ウィメンズR1の残りヒートから始まり、敗者復活戦のリパチャージが行われる予定。
北村亜希子はウィメンズR1H14。
ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/
(THE SURF NEWS編集部)