1年後に迫った2024年パリ五輪。
サーフィンの各国の代表選出方法には8つもあるが、その優先順位の一番となるのが2023年CTランキングだ。
現在、タヒチ・チョープーで開催中のCT最終戦『SHISEIDO Tahiti Pro』で決まらない場合、ワールドタイトルを決める「Rip Curl WSL Finals」までもつれ込む可能性がある。
CT枠はメンズ10名、ウィメンズ8名。
まずはタヒチの初日の結果で新たに3名の選手が枠を確保した。
カリッサ、タイラー、ジョン・ジョン
今回、その枠を獲得したのは東京五輪で金メダル、つまり、初代ウィメンズ五輪金メダリストであり、5xワールドチャンピオンでもあるカリッサ・ムーア。
2xワールドチャンピオンで、東京五輪にも出場していたジョン・ジョン・フローレンス。
この二人はアメリカ代表として2大会連続の出場になる。
共に30歳の二人はハワイのオアフ島出身。
カリッサはサウスショア、ジョン・ジョンはノースショアで育っている。
両者共にチョープーでの優勝経験はないが、ジョン・ジョンは2016年にケリー・スレーターとファイナルを戦った経験がある。
二人共、この手のハードなバレルの波は得意とするため、早くも金メダル獲得の有力な候補者と言われている。
もう1枠はオーストラリア代表として初出場となるタイラー・ライト。
タイラーは2xワールドチャンピオンに加え、ISAでは2度もワールドジュニアのチャンピオンになっている。
残り枠を巡っての戦い
CTからの五輪クオリファイ、メンズの枠はすでに5枠埋まり、残り5枠。
ウィメンズは6枠埋まり、残り2枠。
アメリカ代表はメンズがジョン・ジョンと先に決定したグリフィン・コラピントで埋まり、ウィメンズはカリッサともう1枠。
これはキャロライン・マークス、ケイトリン・シマーズが争っており、タヒチの結果によってはキャロラインが獲得。ケイトリンが「Rip Curl WSL Finals」の残り1枠を手に入れれば、9月の「Rip Curl WSL Finals」で決定することになる。
また、オーストラリアのウィメンズのもう1枠は、ステファニー・ギルモアとモリー・ピックラムが争っている。
アメリカのウィメンズは3枠
2024年パリ五輪のサーフィン競技はメンズ24名、ウィメンズ24名で争われる。
最大で各2名の国別の代表となるが、2022年、2024年のWSGの男女別の優勝チームにはこの制限に例外が設けられ、1つの出場枠が獲得できる。
すでに終了した2022年WSGでは日本がメンズ、アメリカがウィメンズの1枠を得ている。
アメリカの1枠の選考については、USA Surfingと米国オリンピック・パラリンピック委員会(NOC)によって決定される。
なお、2024年パリ五輪の出場枠の達成については、各国の国内オリンピック委員会(NOC)による推薦と各サーファーがISAオリンピック出場資格要件を満たしていることが条件となる。
2024年パリ五輪、現在までのサーフィン出場者
メンズ
◼️CT枠
イーサン・ユーイング(AUS)
フィリッペ・トレド(BRA)
グリフィン・コラピント(USA)
レオナルド・フィオラヴァンティ(ITA)
ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)
◼️2023 ISA World Surfing Games枠
ビリー・ステアマンド(NZL)
ジョーディ・スミス(RSA)
五十嵐カノア(JPN)
カウリ・ヴァースト(FRA)
ウィメンズ
◼️CT枠
ブリッサ・ヘネシー(CRI)
ジョアン・ディファイ(FRA)
タティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)
テレッサ・ボンバロ(PRT)
タイラー・ライト(AUS)
カリッサ・ムーア(HAW)
◼️2023 ISA World Surfing Games枠
サフィ・ヴェット(NZ)
サラ・バウム(RSA)
松田詩野(JPN)
ヴァヒネ・フィエロ(FRA)
ISA公式サイト:https://www.isasurf.org/
(空海)
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