昨年と比べて1イベント減り、全6戦で争われる2023年のCS(チャレンジャー・シリーズ)の第5戦『EDP Vissla Pro Ericeira』がポルトガルのエリセイラで10月1日〜8日に開催される。
CTクオリファイはメンズ10名、ウィメンズ5名と狭き門。
ポルトガル、ブラジルと残り2戦で全てが決まる。
ハンティントンビーチでの第4戦終了時点でメンズトップ10はトップのコール・ハッシュマンドを始めとした北米勢と2位のジェイコブ・ウィルコックスを始めとしたオーストラリア勢が多数。
他にハワイ、ポルトガル、ブラジルが入っている。
ウィメンズトップ5はカリフォルニア・サンクレメンテチームのソーヤ・リンドブラッド以外、全てオーストラリア勢がトップ5を独占。
カレントリーダーはサリー・フィッツギボンズ。イザベラ・ニコルズ、インディア・ロビンソン、ブロンテ・マコーレーと全て元CT選手で、返り咲きを目指している。
なお、日本人選手では五十嵐カノアを除くと大原洋人の58位、都築虹帆の20位が最高位。
CTクオリファイは極めて難しい状況だ。
サンクレメンテの新星
現在トップ10に入っている北米勢はコール・ハッシュマンド、クロスビー・コラピント、ケイド・マトソンと全てサンクレメンテのサーファー。
このチームのリーダー的存在のコロヘ・アンディーノは2023年のミッドシーズンカットでCT落ちした後、CSで結果を残せず来年の返り咲きは絶望的だが、次世代の選手の心強いサポーター役として活躍している。
コールはオーストラリアと南アフリカで2連勝して24,020ポイントを稼ぎ、2位のジェイコブ・ウィルコックスに4000ポイントの大差。
すでに第4戦『Wallex US Open of Surfing』でCTクオリファイ確定の通知を受けている。
「良い結果を維持するのは、思ったほど簡単ではないよ。2つのイベントに勝利して、すでにクオリファイを固めた今、アクセルを緩めるのは簡単。でも、自分は新しい目標を立てた。それはCSでもう1つ優勝すること。来年のツアーに向けてサーフィンの技術を向上させ続けることさ。ホームのポイントと多くの共通点があるエリセイラの波は大好きなんだ。波にはさまざまな表情があり、変化が多い。自分はここで4回戦ったことがあるけど、とてもやりやすいし、いくつかの結果も残しているんだ。優勝も可能だと思っている。ポイントブレイクで、自分のバックサイドにも最高に合う。凄い楽しみさ」
返り咲きを固めたベテランのサリー
オーストラリア勢がトップ5を独占しているウィンメンズはサリー・フィッツギボンズが優勝こそないものの、4戦連続でQF以上をメイク。ファイナル2回と圧倒的なコンスタントさで2位のイザベラ・ニコルズに4000ポイントの大差。
2023年CTのミッドシーズンカットを物ともせず、返り咲きをほぼ確実にしている。
「ヨーロッパに行くのが本当に楽しみ。過去20年間、ポルトガルに旅行してきた素晴らしい思い出があるわ。ここは快適なの。サーフカルチャーや人々、波、海岸線が大好きよ。CTがペニシェで行われた時、エリセイラに来てサーフィンしたこともあるほどよ。CTとCSで戦うことは共に私にとってジャージを着て最高のサーフィンをする機会。両方のツアーに出場するのは、新しい進化した方法の一環と考えており、ステップダウンとは見ていない。新たに登場する世代とさまざまなサーファーとの競技は私を本当に興奮させるし、色々な場所に行くことも凄い新鮮よ。良いパフォーマンスを続け、もちろん優勝することを常に願っているけど、全体的な目標はできるだけ多くのポイントを重ねて勢いを維持することね」
10年以上もCTのトップ選手として活躍したサリー。
彼女のポジティブな考えは多くのアスリートの刺激になるだろう。
CS第5戦『EDP Vissla Pro Ericeira』は10月1日〜8日に開催。
日本とポルトガルの時差は8時間。
現地の朝7時が日本の同日16時になる。
ライブ中継はWSL公式サイト、公式YouTube、公式アプリなどで配信される。
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)