9月30日に発売された「ザ・サーファーズ・ジャーナル」日本版13.3号の読みどころを同誌のコントリビューティング・エディターも務める李リョウが紹介。
ハウスボードパラドックス
「何リッター?」今日日(きょうび:近頃)のサーファーの合言葉。容積(体積?)が判るようになったのはシェープマシンのソフトウェアによるものだ。でなければ測りようがない。でもリッター数ってサーフボードの性能と関係あるの?と言う記事。ほとんどのボードビルダーがそれを否定しているところがおもしろい。最近流行ってきたミッドレングスに対する否定的な意見もこの記事には登場している。コラムのテーマとしてはおもしろいけど、ライターの文章がちょっとクドイかな。翻訳でずいぶん助けられたような気がするね。文字数稼ごうと思った?苦笑。ところでアライアって何リッターだろうね?
ワーディウェイ/創作の流儀
サーフボードファクトリーのドアを開くと、グラッシングルームの床に、様々な色のレジンが重なり合うように硬化していて「きれいだな」と思うことがある。これをアート的な作品として昇華させたら面白いんじゃないかなんてつい考えてしまうが、それを実行してニューヨークのアートシーンで認めさせたサーファーがいた。それがフレデリック・ワーディだ。類まれなる完璧主義者だったワーディは、ボードビルダーの時代からサーフボード製作にこだわりを持ち、かのジェリー・ロペスがライトニングボルトを立ち上げたときにワーディーサーフボードをクオリティの基準としたと証言しているほどだ。芸術家ってこだわり過ぎると、それがプレッシャーとなって精神を病んでしまうことがあるけどワーディさんは現在も精力的に活動を続けているようです。
サーフファースト。初めにサーフィンありき
ダブウェットスーツのファウンダー戸倉康守氏の足跡を辿った記事。文章はサーフィンワールド誌の編集部に在籍していた寺内崇。戸倉氏の成功物語は、リップカールの創立者ブライアン・シンガー&ダグ・ワーブリックとつい重なってしまう。それは、サーフィンが大好きという共通点で一致しているからではないかと思う。とにかく海へパドルアウト、サーファーはかくあるべきということ。
インタビュー、ハービー・フレッチャー
米国版にもこのコーナーはあるけど、日本のサーファーに馴染みのない人物だと「?」となりがち。それだったらと日本版編集部が作った方が良いでしょうとなった。前回はトムキャロルで、それも同じ流れだったと思うけどね。ということで今回はハービー・フレッチャー。インタビュアーはジョージ・カックルで翻訳を息子のブルーが担当。素描は花井祐介。
ビーチボーイよ、何処へ
最近ワイキキの海でちょっとした事件が起きた。長きに渡ってサーフレッスンを続けてきたビーチボーイたちが、「法」という権力によってビーチの片隅へと押しやられたのだ。ワイキキの海岸で商売をする権利を、行政が競売に掛けて、他の会社が高額で落札してしまったと言う悲劇。さて、「ビーチボーイとはなんだ?」往年のロックバンドではない。もちろんその由来はハワイのビーチボーイだ。でもビーチボーイってなんだろう?その歴史や定義となるとぼやけてしまう人は多いはず。今だってビーチボーイはワイキキビーチにいる。彼らの話に耳を傾けてみよう。
ポートフォリオ、ブライアン・ネビンス
作品は語る。そんな秀逸なポートフォリオです。この写真家はニューイングランドに住んでいるようです。カリフォルニアとは異次元といえるほどの世界だろうね。モントークは近いのかな?ネビンス氏はスタジオなどで著名な写真家と仕事をする機会に恵まれているようです。うらやましいね。金を払っても経験してみたい。
All photos and illustrations from TSJJ 13.3
(李リョウ)
THE SURFER’S JOURNAL(ザ・サーファーズ・ジャーナル)日本版13.3号
●世界でも選りすぐりのフォトグラファーによって捉えられた、サーフィンの美しく迫力に満ちた瞬間。
●新旧様々なライターたちに綴られる、本質的でバラエティに富んだストーリー。
最も信頼されるサーフィン誌として世界中のサーファーたちから愛され、書店では買うことができないライフスタイル・マガジン。
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