(返り咲きを喜ぶイザベラ) PHOTO: © WSL/Thiago Diz

エリン&サミュエルが優勝!CS最終戦『Corona Saquarema Pro』が終了し2024CTクオリファイメンバーが確定

オーストラリア、南アフリカ、カリフォルニア、ポルトガルと巡ってきたCSの最終戦の舞台はブラジル。
CTの会場でも使用されているサクアレマのプライア・デ・イタウナで『Corona Saquarema Pro』行われ、現地時間10月21日に終了した。

優勝は16歳のエリン・ブルックス(CAN)とサミュエル・プーポ(BRA)で、サミュエルはCTクオリファイも確定。
その他、残りの枠はケイド・マトソン(USA)、デイヴィッド・シルヴァ(BRA)、ウィメンズはイザベラ・ニコルス(AUS)が獲得した。

エリン・ブルックスが初優勝

(8.67を出したターン)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

ファイナルデイは前日と同じく公式6-8ftレンジの風の影響が入った難しいコンディション。
メンズ、ウィメンズ共にQFからスタートした。

ウィメンズはエリン・ブルックス(CAN)とCTクオリファイを決めているソフィー・マカロック(AUS)がファイナルに残り、ソフィーが先行した。ロースコア勝負で最後まで読めない展開の中、ラスト5分にエリンが5.00を出して逆転に成功。
更に残り1分を切ってからワイド気味のレフトにテイクオフ、深いボトムターンから大きなターンをメイク。1マニューバーで8.67のハイスコアを出してトータル13.67で初優勝を決めた。

(まだ16歳のエリン)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

「驚いているわ。ヒートの序盤は良くなかったけど、神様が素晴らしい波を届けてくれ、最後に助けてくれたの。ソフィーは強いコンペティターよ。これで来年もCSに出場できる。とても嬉しいし、サーフィンする時間も持てるわ。来年はヒートでエアーを決めたい。ブラジル、サクアレマは好きな場所よ。波、人、食べ物、全てが良いわ。みんなとても親切で、楽しい波なの。みんなの声援が励みになった」

まだ16歳、CS最初のシーズンで優勝を決めてしまったエリン。
ランキング9位でCTクオリファイを逃したが、カナダの天才は確実に成長している。

サミュエル・プーポが今季2勝目

(このターンで勝利を決めたサミュエル)
PHOTO: © WSL/Daniel Smorigo

メンズサイドのファイナリストはサミュエル・プーポ(BRA)とミハマナ・ブレイ(FRA)の二人。
クオリファイの可能性があったマイケル・ロドリゲス(BRA)、マルコ・ミグノー(FRA)はQFで敗退してチャンスを逃してしまった。

ファイナルの序盤はミドルスコア勝負で拮抗していたが、ミゲルはライトの波で速いファーストセクションを抜けた後、カービング。掘れてきたセクションでパワフルなスラッシュ、大きなスプレーを上げて自国のファンを魅了。8.00をスコアしてトータル14.17で圧勝。
ゴールドコーストでの優勝に続き、今季2勝目を決めてブラジルのアーティストがデザインしたPB Artsの貴重なトロフィーを手に入れた。

(兄ミゲルに担がれるサミュエル)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz
(PB Artsデザインのトロフィーを手に入れたサミュエル)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

「感動しているよ。長いコンテストだったけど、素晴らしいヒートもあった。ファイナルも良いヒートになり、優勝できて本当に幸せだよ。今日はライトの波を探すのが難しかった。でも、自分にはライトの波が合っていると感じ、あの波でハイスコアを出すことができたんだ。トロフィーに関しては、PB ArtsのInstagramで同じアートを見て実際に購入しようとしていたのさ。このトロフィーがあの作品だと分かった瞬間、母と冗談でこれは優勝しないとねって笑っていたんだ。最終戦でCTのスポットを獲得するのは非常に難しい使命だったよ。それを成し遂げ、更に優勝できたのは信じられないね。神が示した私の人生なのだと思う。この素晴らしい勝利に感謝している」

サミュエルは2023年CTのミッドシーズンカットでCS落ちになった選手。
早くも返り咲きを果たした。

『Corona Saquarema Pro』結果
1位 サミュエル・プーポ(BRA)
2位 ミハマナ・ブレイ(FRA)
3位 クロスビー・コラピント(USA)、イーライ・ハンネマン(HAW)
5位 シオン・クロフォード(HAW)、イーマイカラニ・デヴォルト(HAW)、マイケル・ロドリゲス(BRA)、マルコ・ミグノー(FRA)

ウィメンズ
1位 エリン・ブルックス(CAN)
2位 ソフィー・マカロック(AUS)
3位 フランシスカ・ヴェセルコ(PRT)、ナディア・エロスタルベ(EUK)
5位 キラ・ピンカートン(USA)、アリッサ・スペンサー(USA)、インディア・ロビンソン(AUS)、ソーヤ・リンドブラッド(USA)

(ファイナリスト)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

2024年CTクオリファイが確定

(親友イーライの結果によってクオリファイを決めたケイド)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

2024年CSクオリファイはメンズ10枠、ウィメンズ5枠。

ファイナルデー前日までにメンズ8枠、ウィンメンズ4枠が確定していたが、最後にケイド・マトソン(USA)、デイヴィッド・シルヴァ(BRA)、ウィメンズはイザベラ・ニコルス(AUS)がその枠を手に入れた。

親友のイーライ・ハンネマン(HAW)のQFの勝利によってポイント差から枠を手に入れたケイドは、「最高だね。クオリファイについて話すことはあるけど、それは想像と異なった。権利を獲得したことは感謝しているよ。イーライがあのヒートに勝つのが条件だった。彼は親友なので、応援したよ。結果、彼のおかげで獲得できたので、気分も良いね。まずはパイプのコンテストを凄い楽しみにしている。ヒートを経験したことはあるけど、良い結果を出したことはないんだ。楽しみだよ。ブラジルは楽しかったし、ファンが素晴らしいよね。今まで行った場所の中でも最高で、ここに来れて良かったよ」とコメントを残している。

(クオリファイを決めたサミュエルとデイヴィッド)
PHOTO: © WSL/Thiago Diz

15名の内、返り咲き組はサミュエル、イーマイカラニ、フレデリコ、ジェイク、デイヴィッド、インディア、サリー、イザベラと約半数。
注目すべきはカリフォルニアのサンクレメンテ勢の強さで、コール、クロスビー、ケイド、ソーヤと4名がCT入りを果たしている。
クロスビーの兄、グリフィンも含めると5名が2024年のツアーを回ることになる。

2024年のCTスケジュールはすでに発表されており、1月29日〜2月10日にハワイのパイプラインから開幕する。

2023年CS最終ランキング
1位 コール・ハッシュマンド(USA)
2位 サミュエル・プーポ(BRA)
3位 ジェイコブ・ウィルコックス(AUS)
4位 クロスビー・コラピント(USA)
5位 イーライ・ハンネマン(HAW)
6位 イーマイカラニ・デヴォルト(HAW)
7位 フレデリコ・モライス(PRT)
8位 ジェイク・マーシャル(USA)
9位 ケイド・マトソン(USA)
10位 デイヴィッド・シルヴァ(BRA)

ウィメンズ
1位 インディア・ロビンソン(AUS)
2位 サリー・フィッツギボンズ(AUS)
3位 ソーヤ・リンドブラッド(USA)
4位 アリッサ・スペンサー(USA)
5位 イザベラ・ニコルス(AUS)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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