現地時間2月6日、QSと同時開催の『Baler International Pro LQS』が終了。
舞台のバレアー「サバンビーチ」はラ・ウニオンの反対側、東側に位置した湾になった地形で、海岸線にいくつものホテルが立ち並ぶリゾート地。
ファイナルデイはQS終了後に行われたため、すでに風の影響が入ってしまい、波数も少なく、難しいコンディションだった。
浜瀬海 vs 井上鷹
前日にお伝えした浜瀬海 vs 井上鷹のカードは数年前のJPSAでの対決を彷彿させるような展開に。
ヒート開始直後、ノープライオリティで二人が同じ波にパドルするバチバチの勝負となり、交差する形で浜瀬海がライト、井上鷹がレフトにテイクオフ。井上鷹が浜瀬海のボードに乗ってしまう接触もあり、ジャッジは井上鷹にインターフェアをコールした。
浜瀬海は次の波でノーズまで繋げるが、その接触で気が動転したのか、珍しくミスをしてしまい、ボードを流してインサイドまで泳ぐ羽目に…。
しかし、一度深呼吸して冷静になった後は長いレギュラーで8.75をスコアしてリズムを取り戻し、6.80を重ねてトータル15.55でファイナル進出を決めた。
井上鷹も2本の7ポイント台のライドを決めるが、2本目の波が半分になるペナルティにより、逆転はできなかった。
今回のインターフェアに関して井上鷹は自身のSNSで以下の投稿をしている。
賛否両論あると思うが、あなたの意見は?
田岡なつみがリベンジを果たす
ウィメンズサイドはラ・ウニオンのSFで敗退した田岡なつみが吉川広夏と再び対戦して7ポイントを2本まとめて勝利。
フィリピンのデイジー・ヴァルデズとのファイナルでも気を緩めず、ノーズライドで6ポイントを2本まとめてシーズン2勝目を決めた。
ランキングでもトータル2,000のパーフェクトでLTクオリファイをほぼ確実にした。
「優勝できてとても嬉しいです。大会の結果よりもクオリファイが私にとって重要でした。デイジーと一緒にファイナルヒートでサーフィンできて本当に楽しかったです」
アジア最強のロガー、ロジェリオ
メンズサイドは浜瀬海とLTサーファーのロジェリオ・Jr・エスクイエヴェルがファイナルで対戦。
地元ラ・ウニオンでも浜瀬海を倒して優勝したロジェリオはヒート中に乗った6本中4本で8ポイント台を出すコンスタントさで浜瀬海を圧倒。
浜瀬海も8.10に7.55のバックアップを重ねたが、今回もロジェリオに軍配が上がった。
「信じられない気分さ。以前は夢だと思っていたことが実現している。フィリピンのアスリートたちが毎回上手くなっているのを見て興奮しているよ。Rj、リコ、ジューンのように素晴らしいショーを見せてくれた。デイジーも良い結果を残したよね。次の大会のためにもっと練習するよ」
LQSで4戦連続優勝のロジェリオはランキングでもトータル2,000のパーフェクトでトップだが、すでにLTのリクオリファイを決めているため、2位の浜瀬海がクオリファイを手にする可能性が高い。
「クオリファイできて本当に嬉しいです。Jrに勝ちたい。また負けたけど、次は倒せるように努力します」
但し、WSLのルールは流動的であり、QSとは違い6月までシーズンが続いてイベントが追加される可能性がある。
『Baler International Pro LQS』結果
1位 ロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)
2位 浜瀬海(JPN)
3位 Rj・チコ・ロペス(PHL)、井上鷹(JPN)
5位 秋本祥坪(JPN)、ダニ・ウィディアント(IDN)、ジューン・エスキベル(PHL)、ロジャー・カソガイ(PHL)
ウィメンズ
1位 田岡なつみ(JPN)
2位 デイジー・ヴァルデズ(PHL)
3位 吉川広夏(JPN)、井上楓(JPN)
5位 井上桜(JPN)、ディア・ノヴィタサリ(IDN)、マラ・ロペス(PHL)、アシュリー・ロペス(PHL)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)