(ベティルー・サクラ・ジョンソン) PHOTO:© WSL/Tony Heff

一気にウィメンズのベスト8が決定!『Hurley Pro Sunset Beach』3日目

プエルトリコを舞台とした2024年パリ五輪の最終選考を兼ねた『ISA World Surfing Games』の直前に行われている今年のハワイレッグ。
サンセットビーチを舞台としたCT第2戦『Hurley Pro Sunset Beach』はワシントン誕生日を挟んで現地時間2月20日にクリーンな4-6ftレンジのグッドコンディションでウィメンズがようやく開幕。
Opening Round、敗者復活戦のElimination。Round、Round of 16は2つのヒートを同時進行させるオーバーラッピングヒートを使用して一気に進行したマラソンデイとなった。

ベスト8は開幕戦でファイナルを戦ったケイトリン・シマーズ(USA)、モリー・ピックラム(AUS)の他、キャロライン・マークス(USA)、ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)などの若い世代が大半となった一方、ベテランのレイキー・ピーターソン(USA)、ジョアン・ディファイ(FRA)も勝ち上がっている。
翌日に予定されているファイナルデイも良い予報のため、見応えあるクライマックになりそうだ。

モリーの2連覇なるか?

(ディフェンディングチャンピオンのモリー・ピックラム)
PHOTO:© WSL/Brent Bielmann

ベスト8に残ったモリーは昨年のサンセットビーチでCT初優勝を達成したディフェンディングチャンピオン。

Round of 16ではインディア・ロビンソン(AUS)を相手に7.50を含むトータル14.76を出して圧勝していた。
イエロージャージ獲得を巡って戦っているライバルであり親友のケイトリンが5ポイント止まりだったことを考えるとサンセットビーチでの勝負はモリーに分がありそうだ。

「昨年優勝したからといってプレッシャーを感じるわけではないけど、頭の中が余計な考えで一杯になるのは確かね。でも、ファイナルデイに残ったことは波に乗れるチャンスであると同時に、優勝を狙えるチャンスでもあるから今年も優勝を目指して頑張るわ。オーバーラッピングヒートの最初のヒートは40分間の優先権を持つので、良いパフォーマンスを出せるように期待している。でも、波は海次第だし、昨年も最初のヒートは波が良くなくて思うようなパフォーマンスができなかった。今年は調子も上がっているので、良いパフォーマンスを見せられるように頑張りたい」

(イエロージャージのケイトリン)
PHOTO:© WSL/Brent Bielmann

この日、Round of 16にだけ使用されたオーバーラッピングヒートは40分間。最初のヒートだけ20分間二人で海に入り、20分後に次のヒートの二人が入り、以後その繰り返し。
ファーストヒートのモリー、インディアの組は対戦相手の優先権だけ考えて戦えば良いので、やりやすい組だった。
QFもモリーは最初のヒートなので、オーバーラッピングヒートが使用されれば同様になる。

モリーのQFの対戦相手、レイキーはルアーナ・シルヴァ(BRA)とのRound of 16こそスコアが伸びなかったものの、Opening Roundではオープンフェイスのビッグマニューバーで8ポイントを出して注目されていた一人。

(ベテランのレイキー)
PHOTO:© WSL/Brent Bielmann

「良い波がたくさんあって、スコアも出せる最高のコンディションだったはずなのに、そのチャンスを自ら逃してしまった気がするわ。最初の20分でミッドレンジの波を捉えたかったけど、何度もミスしてしまった。優先権を持つヒートに入る頃には少しフラストレーションが溜まっていたわ。厳しいラウンドを突破できたのは本当に嬉しい。勢いと自信は本当に大事。勝利を重ねながら大会が順調に進んで最高に興奮しているわ!明日の戦いが楽しみよ」と話していた。

サクラが完璧に近いパフォーマンス

(ハイエストスコアを出したサクラ)
PHOTO:© WSL/Brent Bielmann

ハワイ国籍ながら母親が日本人のサクラは開幕戦で圧倒的なパフォーマンスを披露して2年連続の3位。
ここサンセットビーチでも活躍しており、Opening Roundではカービングとインサイドボウルでのバレルで9.17のハイエストスコアを出した。
サリー・フィッツギボンズ(AUS)とのRound of 16では一転して苦しい戦いとなったが、僅差で切り抜けることに成功した。

(笑顔でインタビューに答えるサクラ)
PHOTO:© WSL/Tony Heff

「オーバーラッピングヒートでは、最初の優先権がないヒートで集中してスコアを稼ぐ作戦で行こうとコーチのロス・ウィリアムスと話していたの。サリーとは僅差の勝負だった。なかなか良い波が入らなかったわ。やっと見つけて、最後にバックアップスコアを重ねることができた。9ポイント、8ポイントを出すような良いサーフィンをしても、4ポイント2本でもヒートに勝ったこと変わりない。勝ち上がれて嬉しいし、それが自信に繋がるわ」

QFでは返り咲き組のイザベラ・ニコルス(AUS)とのカード。
CT初優勝も目前だ。

(ホームで最高のパフォーマンスを披露したサクラ)
PHOTO:© WSL/Brent Bielmann

ネクストコールは現地時間2月21日朝7時45分。
日本時間2月22日2時45分。
新しい北北西ウネリが入り、理想的なオフショアでグッドコンディションが期待できそう。
『ISA World Surfing Games』の日程を考慮してもファイナルデイになる可能性が高いでしょう。

Hurley Pro Sunset Beach Women’s Quarterfinals Matchups:
HEAT 1: Molly Picklum (AUS) vs. Lakey Peterson (USA)
HEAT 2: Caitlin Simmers (USA) vs. Brisa Hennessy (CRC)
HEAT 3: Caroline Marks (USA) vs. Johanne Defay (FRA)
HEAT 4: Isabella Nichols (AUS) vs. Bettylou Sakura Johnson (HAW)

Hurley Pro Sunset Beach Men’s Quarterfinal Matchups:
HEAT 1: Kanoa Igarashi (JPN) vs. Seth Moniz (HAW)
HEAT 2: John John Florence (HAW) vs. Jordy Smith (RSA)
HEAT 3: Liam O’Brien (AUS) vs. Ryan Callinan (AUS)
HEAT 4: Italo Ferreira (BRA) vs. Jack Robinson (AUS)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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