(ヒート終了後のケリーとJJF)PHOTO: © WSL/Aaron Hughes

ケリー vs JJFも見納めか?『Rip Curl Pro Bells Beach』初日

現地時間3月26日、毎年イースターホリデーに合わせて開催される伝統のベルズ戦『Rip Curl Pro Bells Beach』が開幕した。
波予報ではウェイティングピリオド初日のこの日が序盤に最も波が良い日だったため、朝一から日没間際まで使って一気に22ヒートを消化。
公式4-6ftのクラシックなコンディションから幕を開け、日中は風の影響で難しい波へと変化していった。

(満員の観客席)
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(朝は綺麗なラインナップだったベルズ)
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カノア 、コナーがラウンドアップ

(まずは次へ進んだカノア )
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メンズOpening Roundの最初のヒートに登場した五十嵐カノア(JPN)はリプレイスメントのラムジ・ブキアム(MAR)、ルーキーのケイド・マトソン(USA)と対戦。
このヒートは一本目にオッキーを彷彿させるようなバックハンドのビッグマニューバーで7ポイントを出したラムジが主導権を握り、カノアが徐々に追い詰める形となった。ルーキーのケイドは初のベルズ戦に手こずり、スコアを伸ばせずに蚊帳の外。
ラムジ、カノアがRound of 32に進出した。

コナー・オレアリー(JPN)はライアン・カリナン(AUS)がリードしたヒートで2位通過を果たしている。

現在カノアはランキング6位、コナーは10位とミッドシーズンカットは免れるラインだ。
Round of 32でカノアはジェイコブ・ウィルコックス(AUS)、コナーはマシュー・マクギリヴレイ(RSA)と対戦する。

(クローズセクションでのレイバックを決めたカノア )
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(ファンとの交流も大切にするカノア )
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(コナー・オレアリー)
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ケリーがJJFを倒す

(ベルズで4度の最多優勝記録を持つケリー)
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ハワイでの2戦を17位で終え、ポルトガルをスキップしたケリー・スレーター(USA)は現在ランキング33位と最下位に近く、残り2戦で結果を出さないとミッドシーズンカットでツアーから去ることになる。
Opening Roundでは、ジョン・ジョン・フローレンス(HAW)、セス・モニーツ(HAW)と息子のような二人のハワイアンを相手に久々にケリーらしいサーフィンを披露して今年初のOpening Roundトップ通過を果たした。

(長い階段を降りていざ勝負へ)
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(30年ここで戦ってきたケリー・スレーター)
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(沢山あったステッカーも今は自分のブランドのみ)
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ベルズはケリーにとって得意な場所であり、1994年の初優勝の後、2006年、2008年、2010年に優勝。
ミック・ファニング、マーク・リチャーズに並ぶ4度の最多優勝記録を持っている。

「最初にこのイベントに参加したのが32年前。初優勝は30年前だね。また戻ってこれて嬉しいよ。30年後に5度目の優勝を目指してリクオリファイしないといけないなんて、本当の夢みたい。ジョンジョンとの直接対決は緊張をほぐす良いウォーミングアップになった。いつも勝てるわけではないけど、彼には常に勝ちたいと思って勝負しているよ。多分、これが最後のベルズ戦になるだろう。初優勝から30年、良い区切りになると思う。ベルズで戦えなくなるのは少し寂しいけど、今は大会を楽しみたいし、ここでの時間を満喫したいと思っているよ」

すでにニュースでお伝えしているが、パートナーのカラニ・ミラーが第1子妊娠を発表している。
パリ五輪に出場できる可能性も考慮しつつ、30年は人生の良い区切りになるだろう。

ハイエストは帰ってきた怪物ギャビー

(笑顔でインタビューに答えるギャビー)
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プエルトリコで開催された『2024 ISA World Surfing Games』から人が変わったように一時期の怪物ぶりが戻ってきたガブリエル・メディナ(BRA)は9.33を含む、トータル17.33と初日のハイエストスコアを出して圧勝した。

「ベルズはまだ優勝したことのないイベントのひとつ。本気で狙ってるよ。僕の憧れの選手たちもみんなここで優勝している歴史ある場所で勝ちたい。今日のパフォーマンスには満足しているね。一週間ずっと調子が上がっているし、それを試合で全て出し切ることができて良かった。嬉しいよ。アスリートとしてのキャリアは調子が良い時を楽しむことが大切なんだ。それは波が来るように去っていくもの。まるでジェットコースターみたいなものさ。今はとても調子が良いし、パフォーマンスにも満足している」

長年コーチを務めていた父チャーリーから離れていたギャビーだったが、今回はチャーリーがコーチをしているギャビーの妹、ソフィアがワイルドカードトライアルに出場していたため、合流。久々にギャビーを応援する姿を見ることができた。

(怪物ぶりが戻ってきたギャビー)
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(久々にチャーリーの姿も)
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メンズサイドは敗者復活戦のElimination Roundまで進行。ワイルドカードのタリー・ワイリー(AUS)、ジョージ・ピター(AUS)を始め、デイヴィッド・シルヴァ(BRA)、カラム・ロブソン(AUS)の4名がイベントから姿を消した。

ワイルドカードがランキングトップを脅かす

(夢の舞台に立ったエリー)
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メンズサイドではトライアルから勝ち上がったワイルドカードが早々と敗退した一方、ウィメンズサイドでは松岡亜音を終了間際に倒して本戦出場を決めたエリー・ハリソン(AUS)が大活躍。

Opening Roundでランキングトップのモリー・ピックラム(AUS)とイザベラ・ニコルス(AUS)を倒してトップ通過を果たした。

「あのヒートはすごく緊張したわ。厳しい組み合わせなのは分かっていた。モリーは素晴らしいサーファーで、憧れの選手の一人よ。ヒートでは、自分自身と自分のパフォーマンスに集中した。彼女を意識せずにただの1ヒート、2本の波に乗れば良いと思い込むようにしたの。普段ここで試合を見たり、サインをもらったりしていた自分がまさかこの舞台に立つなんて夢のようだわ。サーフィンを始めた頃から毎年ベルズに通っていた。実際はもっと前かもしれない。赤ちゃんの頃に両親と一緒にベビーカーで来てたはずだわ。だから、本当に夢のようなの」

(ローカルナレッジを活かしたエリー)
PHOTO: © WSL/Aaron Hughes
PHOTO: © WSL/Aaron Hughe

QSでは直近のアジア、オーストラリア/オセアニアリージョナルの2024年CSクオリファイをかけた最後のイベント、『Newcastle Racecourse Women’s Pro』で優勝。
リージョナルランキングトップでCSを戦ういわゆるエリートサーファーのエリー。
地元での活躍にビーチも大いに盛り上がっていた。

モリーはインディア・ロビンソン(AUS)、ソフィ・マックロック(AUS)とElimination Roundを戦うことになる。

ウィメンズサイドのハイエストは最終ヒートでタティアナ・ウェストン・ウェブ(BRA)、サリー・フィッツギボンズ(AUS)と戦ったタイラー・ライト(AUS)
8.00を含むトータル15.17のハイエストスコアを出して2022年、2023年と2連覇を達成したベルズで威厳を保っている。

(初日のハイエストスコアを出したタイラー・ライト)
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現地時間3月27日、日本時間同日6時時点で大会2日目はウィメンズElimination Roundからスタートしている。
ライブ中継はWSL公式サイト、公式YouTube、公式アプリで配信中!

Rip Curl Pro Bells Beach Presented by Bonsoy Men’s Round of 32 Matchups:
HEAT 1: Jack Robinson (AUS) vs. Morgan Cibilic (AUS)
HEAT 2: Ryan Callinan (AUS) vs. Imaikalani deVault (HAW)
HEAT 3: Leonardo Fioravanti (ITA) vs. Samuel Pupo (BRA)
HEAT 4: Connor O’Leary (JPN) vs. Matthew McGillivray (RSA)
HEAT 5: Ethan Ewing (AUS) vs. George Pittar (AUS)
HEAT 6: Ramzi Boukhiam (MAR) vs. Liam O’Brien (AUS)
HEAT 7: Gabriel Medina (BRA) vs. Cole Houshmand (USA)
HEAT 8: Kanoa Igarashi (JPN) vs. Jacob Willcox (AUS)
HEAT 9: Griffin Colapinto (USA) vs. Tully Wylie (AUS)
HEAT 10: Miguel Pupo (BRA) vs. Crosby Colapinto (USA)
HEAT 11: Barron Mamiya (HAW) vs. Kelly Slater (USA)
HEAT 12: Jake Marshall (USA) vs. Frederico Morais (POR)
HEAT 13: John John Florence (HAW) vs. Kade Matson (USA)
HEAT 14: Yago Dora (BRA) vs. Ian Gentil (HAW)
HEAT 15: Italo Ferreira (BRA) vs. Rio Waida (INA)
HEAT 16: Jordy Smith (RSA) vs. Caio Ibelli (BRA)

Rip Curl Pro Bells Beach Presented by Bonsoy Women’s Elimination Round Matchups:
HEAT 1: Molly Picklum (AUS) vs. India Robinson (AUS) vs. Sophie McCulloch (AUS)
HEAT 2: Caitlin Simmers (USA) vs. Tatiana Weston-Webb (BRA) vs. Alyssa Spencer (USA)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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