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一時意識不明になったジョアオ・チアンカが事故と今後の目標を話す

2024年、すでに第4戦まで進んでいるCTを全て休んでいるブラジルのジョアオ・チアンカ。

その理由は2023年12月3日にノースショアのバックドアで負った大怪我で、入院の後にサクアレマの自宅に戻り、リハビリを続けている。

海外メディアのSTABのインタビューによるとすでにトレーニングを始め、サーフィンも再開しているそうだ。

あの日何が起きたのか?

2022年のルーキーイヤーでミッドシーズンカットに遭い、2023年にCTに戻った後は人が変わったように大活躍をしたジョアン。
ポルトガルで優勝、3度の3位で「WSL Finals」に進み、世界ランク4位になり、パリ五輪の出場権も得た。

しかし、順風満帆だった彼の人生が2023年12月3日を境に一転した。

あの日のジョアオは前の晩に彼女の家に宿泊したこともあり、サーファーとしては少し遅い朝のスタートだった。
いつもの通り混雑していたパイプライン、バックドアのラインナップで手に入れた2本目のバックドアでワイプアウト。しかし、事故はその時ではなく、パドルバックする際にセットに巻かれてしまい、ボトムにヒットして後頭部を強打したそうだ。

重度の脳震盪(のうしんとう)からリハビリまで

すぐに病院送りになったジョアオは重度の脳震盪(のうしんとう)に加え、頭部右側の骨折、脳出血と診断され、後頭部に14針の大きな傷も負った。
意識を取り戻したのは4、5日後で2週間の入院、2週間のリハビリ施設の滞在と約1ヶ月は自由に身動きがとれない状態となり、特に左足の感覚が麻痺していたと話している。

12月20日にブラジルに戻り、最初の1ヶ月はフィジカルトレーナーの元で左足の回復に集中したが、最初の10日間は日常生活に戻るのも困難だったそうだ。

目標はオリンピック

リハビリの末、海に戻ったジョアオはサーフボードに乗るだけで幸せを感じ、その後は事故前よりも更に上のレベルを目指すように懸命な努力を続けている。
コンペティターの中には怪我を負った後に更に強くなって戻る選手が少なくない。

ジョアオも今回の怪我で我慢強くなり、理解しがたいことに直面した時に立ち向かうことを教えてもらった。
また、ツアーを離れたことで少し距離を置いて分析することができ、自分自身に取り組むべき機会が与えられたと考えている。

競技復帰の目標は代表であるパリ五輪。
具体的な日付を考えながら復帰できるほど回復していないが、希望を持ちながらそれまで100%の自分が取り戻せるように進みたいと話している。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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