パリ2024オリンピック開幕直前、すでに会場入りしている波乗りジャパンが、現地よりオンライン会見を開いた。
参加者は日本代表選手の五十嵐カノア、コナー・オレアリー、稲葉玲王、松田詩野の4名。各記者の質問に、選手らが答えた内容を抜粋して紹介。
【稲葉玲王】
パリオリンピック開幕間近、現在の気持ちは
まだ実感ないかなって感じはしますが、周りのムードというか、 オリンピックが始まるって感じになってきたんで、それで徐々に上がってきてるのかなと思います。
今日も2回、海で公式練習をしたが、波の状態や感触は
感触は、もう今年3回~4回目くらいなので、(調子は)割と良くて。波も、自分がここだって見つけたポジショニングとかがうまくはまってるので、良い感じです。
世界でも有数の危険な波と言われるチョープで何を達成したいか
やっぱり自分の中では、本当に波がすごいので、その中で一生忘れられないような波に乗って。それがメダルに繋がると思うし、しっかり取りに行きたいです。
それはこの大会の目標というよりは、イチサーファーとしての夢っていう感じで。それを実現できるのがこのタヒチだし、試合だと人が少ないんで 1番波に乗れるチャンスがあると思うので、ここで決められたらすごく嬉しいなと思います。
宿泊している選手村のクルーズ船について
クルーズ船の部屋はすごく広くて、結構いいホテルみたいな感じなんで、 基本引きこもって、YouTubeとか見てます笑
結構みんなは揺れが気になっているみたいですけど、自分は全然気にならなくて。朝起きるともう海が部屋から見えるから、今日のコンディションとかもすぐ分かるので、めちゃくちゃ良いです。
着用するヘルメットについて
ヘルメットは波次第にはなるかもしれないですけど、あまり波が小さいと頭が波に当たっちゃうことがあるので。そこは状況次第ですが、今回ヘルメットを持ってきたのは、去年亡くなられた小川直久さんが使っていたヘルメットで、その意志を受け継いでというか、少しでもパワーをもらえたらなっていう気持ちです。
それと、やっぱりヘルメットをすることによって本当に命が守られるような場所なんで、その重要さもあります。ご家族には、自分から持っていかせてくださいと言いました。
ヘルメット自体は自分のサイズでく作ってもらって、そこに同じペイントを、同じくペイントをしてもらった感じです。
(小川直久さんは)シルバーバレッド(銀色の弾丸)って言われてて、ここのタヒチでもそうだし、ハワイのパイプラインとか、日本人がなかなか乗れない場所で、世界の人たちとこう海で戦ってきていて世界のビッグウェーバーはみんな知ってるデザインです。
今後の波の状況について
(タヒチ入りした)最初の方は毎日風が強くて良くなかったんですけど、昨日から風も良くなって、波の大きさもあって、 昨日はめちゃくちゃ良い波で練習ができました。今日明日はちょっと小さいんですけど、また試合の当日から上がってくる予想なんで、最初の2日間くらいはすごく良い波でできると思います。
出発前に髪型をパンチパーマに変えた理由
日本人で気合入ってる髪型って言ったらパンチパーマと思うので、気合入れてきました笑
地元、千葉一宮の人たちに何かメッセージは
みんなの応援がすごい力になってるので、ここで金メダル取って恩返ししたいと思います!
男子選手3人の中で唯一、日本で生まれ育った選手として、日本を代表する想いは
日本人魂を見せていきたいと思います。
サーフボードについて
基本的にビーチブレイクとか普段使ってる板よりはチューブ寄りに作っていて、いつもより少し厚さを出してるのと、あとは(短めの)ショートボードも最後の最後で持ってきたんですけど、 基本的にはいつもより2インチくらい長い5’11と、6’0~6’4くらいまでの板を14本くらい持ってきています。
これまでハワイや色々な場所を回った中で、オリンピック選手としてタヒチにきて、何か特別な準備は
逆に意識しないようにしてるというか、今まで通りで。本当に大会というより波に対しての緊張感の方がすごいと思うので。あんまり意識をしすぎるとビビっちゃったりもすると思うので、気楽な感じで準備してます。
(THE SURF NEWS編集部)
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