(ファイナリスト) PHOTO: © WSL/Tommy Pierucki

田岡なつみが3位!LT第2戦『Huntington Beach Longboard Classic』ファイナルデイ

現地時間8月6日、真夏の祭典「US Open」の一環として開催されていたLT第2戦『Huntington Beach Longboard Classic』がファイナルデイを迎え、QFからファイナルまで一気に進行。

テイラー・ジェンセン(USA)とレイチェル・ティリー(USA)が多くの観客が集まったリフォルニアのハンティントンビーチでタイトルを獲得した。

田岡なつみが3位、井上鷹が5位

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まず、最初に日本人選手の結果をお伝えすると、開幕戦でキャリア最高の2位になった田岡なつみがSF進出の3位。
井上鷹がQF進出の5位でフィニッシュした。

ランキングでは田岡なつみが3位。
井上鷹が10位になっている。

LTもCT同様にレギュラーシーズンの上位(LTはベスト8)でワールドタイトルを争うチャンピオンシップ制度が導入。
レギュラーシーズンは残り1戦のため、田岡なつみのチャンピオンシップ行きはほぼ確実になっている。

PHOTO: © WSL/Pat Nolan
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テイラー・ジェンセンが2度目のタイトル

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メンズは3xワールドチャンピオンで開幕戦も制しているテイラー・ジェンセン(USA)がファイナルでロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)とのハイスコア勝負を制して優勝。
テイラーはハンティンンビーチとの相性が良く、2022年に優勝、2023年は2位と素晴らしい結果を残している。

「ハンティントンは特別な場所だよ。イベントがある最も近い場所。家は近所なんだ。今年は楽しんでやっている。本当に違う気分でツアーを満喫しているんだ。良い波に乗って、友達と楽しんで、それが上手くいっているようだね」

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テイラーは井上鷹とのQFで8.60のハイスコアを出して快勝。SFではNYのモントーク出身の注目の若手、チェイス・リーダーをクロスゲームの末に倒してファイナルに進出していた。

Jrとのファイナルは最初に6.67をスコア。Jrが6.53を返し、更に彼のシグネチャーであるノーズライドとスタイリッシュなダウンカーブで7.40と7.07を続けて出していた。しかし、テイラーは長いノーズライドとターンで8.40を出して逆転に成功。
最後にJrにもチャンスが巡ってきたが、6.90とスコアが足りなかった。

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「まず最初に、ここまで応援してくれた人。そして、応援のために飛行機で来てくれたマノング(サポーター)に感謝するよ。この素晴らしいイベントを開催してくれたWSLにも感謝する。優勝した選手もおめでとう。みんな本当にありがとう」

ツアー2年目にして初のファイナル進出を果たしたJrは大勢のサポーターの声援をバックにQFでは北米のリージョナルチャンピオン、リッチー・クレイヴィーに圧勝。
SFでは今イベントで最も目立っていたベン・スキナー(GBR)とのクロスゲームを制していた。

開幕戦で5位に入っていたJrは今回の結果により、ランキング2位に浮上。
ワールドタイトルを争うチャンピオンシップ進出を固めている。

ウィメンズはカリフォルニア対決

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ウィメンズサイドのファイナルはサンクレメンテのレイチェル・ティリー、マリブのソレイユ・エリコとカリフォルニア対決。

共にワールドタイトルを持つ二人のカードは、スロースタートだったが、最初のチャンスでソレイユがノーズライドからのカービングで5.00をスコア。レイチェルは更に安定したノーズライド、パワフルなダウンカーブで7.67を出してリードを奪った。
レイチェルはすぐに6.33を重ね、ソレイユをニード9.27に追い込んで圧勝。2015年以来の優勝を手に入れた。

「ソレイユを祝福したい。彼女は最もタフな競争相手。光栄にも、いつも私をプッシュしてくれるわ。家族全員が応援に来ているの。兄は今朝は飛行機で来て空港からビーチに直行したのよ。家族と一緒にこの瞬間を迎えられるなんて、もう胸が一杯よ」

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レイチェルはQFで3xワールドチャンピオンのホノルア・ブロムフィルド(HAW)に対して9.00を含むトータル16.10で圧勝。
田岡なつみとのSFはクロスゲームの末に0.20ポイント差で勝利していた。
開幕戦で5位、そして第2戦で優勝したレイチェルはランキング2位に浮上している。

「今、沢山の感情があふれている。本当に幸せで感激しているの。長い一日、長い一週間だったけど、この瞬間に辿り着けたことが信じられない。この勝利をグレッチェン・ハリスに捧げたい。彼女は私たち南カリフォルニアのロングボードコミュニティに大きな影響を与え、多くの人々に感動を与えた。彼女のことを考えながら海に出ていたので、この勝利は本当に特別なものよ」

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QFでアリス・レモーン(FRA)、SFでソフィア・コーヘーン(HAW)を倒したソレイユは2戦連続のファイナル進出でカレントリーダーの座を維持している。
2位に約1,700ポイント差をつけ、ワールドタイトルを争うチャンピオンシップも確実になっている。

「ハンティントンビーチは、いつも私にとって扱いにくい波なの。だから、この結果に満足しているわ。ファイナルに進出できたことは、昨年よりも良い結果。レイチェルと彼女の家族の成功や幸福を心から祝福している。良いコンテストだったし、引き続き今年のコンテストを楽しみにしているわ」

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なお、次の3戦目は調整中。
ワールドタイトルを争うチャンピオンシップは会場を昨年のマリブからエルサルバドルに移動して10月9日〜13日に『Surf City El Salvador Longboard Championships』として開催される。

LT終了後のハンティントンビーチでは、CS第4戦『Lexus US Open of Surfing』が8月11日までのウェイティングピリオドで開催。

パリ五輪で金メダルを獲得したカウリ・ヴァースト(FRA)を始め、五十嵐カノア、ヴァヒネ・フィエロ(FRA)、ジョアオ・チアンカ(BRA)、ルアーナ・シルヴァ(BRA)、アラン・クリーランド・ジュニア(MEX)、サラ・バウム(RSA)、テレッサ・ボンバロ(PRT)などが出場予定。

日本からは大原洋人、西慶司郎、大音凛太、安室丈、伊東李安琉。
都筑有夢路、野中美波、脇田紗良、都築虹帆、松岡亜音が出場予定。

LT第2戦『Huntington Beach Longboard Classic』結果
1位 テイラー・ジェンセン(USA)
2位 ロジェリオ・Jr・エスクイエヴェル(PHL)
3位 ベン・スキナー(GBR)、チェイス・リーダー(USA)
5位 リッチー・クレイヴィー(USA)、カイ・エリース-フリント(AUS)、井上鷹(JPN)、カニエラ・スチュワート(HAW)

ウィメンズ
1位 レイチェル・ティリー(USA)
2位 ソレイユ・エリコ(USA)
3位 田岡なつみ(JPN)、ソフィア・コーヘーン(HAW)
5位 ナタリア・ワンダーリッヒ(HAW)、ホノルア・ブロムフィルド(HAW)、アリス・レモーン(FRA)、メイソン・シューマー(USA)

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(黒本人志)

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