(サリー・フィッツギボンズ) PHOTO: © WSL/Manel Geada

アレホとサリーのクオリファイ確定!CS第5戦『EDP Ericeira Pro』

ポルトガルのエリセイラで開催中のCS第5戦『EDP Ericeira Pro』は現地時間10月5日にメンズ、ウィメンズ共にQFの4ヒートが進行。
前日よりサイズダウンした公式2-3ftレンジのクリーンなコンディションで、ファイナルデイを戦うベスト4が決定した。

クオリファイを確定させたサリー

(サリー・フィッツギボンズ) PHOTO: © WSL/Laurent Masurel

次のブラジルが最終戦となる今年のCS。
この日はポイント差からクオリファイを確定させた選手がメンズ、ウィメンズ共に1名ずつ。

ウィメンズはサリー・フィッツギボンズ(AUS)がファーストヒートでラウラ・ラウプ(BRA)を倒し、ライブランキングでトップに立って確定させた。
今年のサリーは開幕戦のゴールドコースト、シドニーでの第2戦と続けて3位となり、第3戦の南アフリカで5位。
ハンティンンビーチで優勝とコンスタントな結果を残していた。

「素晴らしい気分。全てを耐え抜いたチームを誇りに思う。ツアーでのミッドシーズンカットは辛かったけど、それを情熱やインスピレーション、CSへの意欲に変えることができた。みんなと同じようにハングリーでなければ、これほどの成功を収めることはできなかった。どちらのツアーも私に多くのことを教えてくれたけど、何よりも私がどれだけサーフィンを愛しているか、どれだけサーフィンをやりたいかを教えてくれたの。私のサーフィンの影には両親の存在が欠かせない。この場所にいるのは両親のおかげよ。子供の頃からビーチに連れて行ってくれ、海のことを教えてくれた。タイトルや優勝は移り変わるものだけど、ずっと両親と一緒に世界中を旅してきた。クオリファイにゴールはない。CTで競争して進化し、自分のサーフィンを見せたいわ」

8年ぶりのCT入りを決めたアレホ

(長年の目標を達成して涙を流すアレホ・ムニーツ) PHOTO: © WSL/Manel Geada

メンズサイドでは2016年にCTを脱落してから怪我を乗り越えてチャレンジを続けていた34歳のアレホ・ムニーツがエドガー・グロッジアとのブラジリアン対決を制して8年ぶりのクオリファイを確定させた。

あと1ヒートの勝利でクオリファイできるというプレッシャーの中、エアーで攻めたエドガーに対してアレホは十八番のパワーサーフィンでスコアを重ねていった。
中盤、何度もエアーリバースを成功させてエドガーがリードしていたが、ニード7.66のシチュエーションで後半に渾身のライディングで7.93を返して逆転に成功した。

「信じられないよ。この8年間、沢山努力してドン底と絶頂を経験した。もう若くはないけれど、自分を信じること、特に神を信じることを諦めたことはない。もう一度だけチャンスを貰えるように心から祈っていたんだ。これは息子に残したいメッセージだよ。自分を信じ、懸命に努力して神に祈りなさい。神はいつも耳を傾けていてくださるから」

(エアーもできるが、パワーで攻めるのがアレホ流)
PHOTO: © WSL/Laurent Masurel
(エアーリバースを連続して成功させたエドガー・グロッジア )
PHOTO: © WSL/Laurent Masurel

次世代スターの活躍

(13歳のティヤ・ゼブラウスキ)
PHOTO: © WSL/Manel Geada

ベテラン二人がクオリファイを確定させた一方、この日は次世代スターの活躍も目立っていた。

13歳のティヤ・ゼブラウスキ(FRA)が返り咲きを目指すイザベラ・ニコルス(AUS)をラスト5分で逆転。
8.00を出したイザベラのリードで進行したヒートだったが、フロントサイドでのスタイリッシュなスナップとエンドセクションでのローテーションエアーで8.43。この日のコンディションでは最高のライディングと言える1本だった。

「最初は波のセクレクトが悪かった。イザベラのスコアを聞いたとき、少しプレッシャーを感じたわ。なんとか1本だけ良い波をに乗ってエアーを決めることができたので、本当に嬉しかった。プレッシャーはとても助けになると思う。大きな波に乗る必要があり、チャンスが1回しかない時、集中力が高まる。風もエアーをするには完璧だったわ」

(普通にローテーションエアーを入れてくるティヤ)
PHOTO: © WSL/Laurent Masurel

また、オリンピアンでもあるヨランダ・ホプキンス・セケイラ(POR)がCS初出場のノア・クラップ(DEU)に敗退。
ノアはドイツ出身ながら、カリフォルニアのマリブ在住でアーティストとしても活躍している若い選手。
ティヤや、今年ワールドタイトルを獲得したケイティーのような天才型タイプのサーファーだ。

(ノア・クラップ) PHOTO: © WSL/Manel Geada

最高のブラジリアン対決

(サミュエル・プーポ) PHOTO: © WSL/Manel Geada

サミュエル・プーポとマテウス・ヘルディのブラジリアン対決はQFで最もハイレベルなカードになった。
すでにクオリファイを確定させているサミュエルとライブランキング23位で大きな結果が欲しいマテウスの勝負は8ポイントが捨てスコアになるほど。両者共に9ポイントを出し、トータル18.04でサミュエルに軍配が上がった。

「親友と楽しいヒートができた。マテウスはこのイベントでベストサーファーの1人だと感じている。自分のレベルを引き上げる必要があったよ。彼はとても危険。ベストウェーブを選ぶように努力したんだ。波数が少なかったミゲルのヒートの後、集中するのが大変だったね。リセットして勝つことができて嬉しいよ」

PHOTO: © WSL/Laurent Masurel

今シーズン、兄弟でミッドシーズンカットとなり、CS落ちしたサミュエルとミゲル。
ミゲルの方はライブランキングで4位。
まだ確定はしていないものの、高確率でクオリファイを果たしてきそうだ。

アレホ、サミュエルのブラジリアンの他、カラム・ロブソンとジョエル・ヴォーンの二人のオージーがベスト4入り。
カラムは五十嵐カノア(JPN)を倒して今シーズン最高の結果を更新している。

ネクストコールは現地時間10月6日の8時(日本時間同日16時)で、35分後にスタート予定。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)

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