情熱の国、ブラジルのサクアレマ、プライア・デ・イタウナでCS最終戦『Corona Saquarema Pro』が進行中。
現地時間10月13日にウィメンズのRoud of 32が行われ、ベスト16が決定した。
日本人選手でクオリファイの可能性があるのは現在ランキング17位の大原洋人だけだが、来年に繋げる意味でも最終戦は重要なイベント。
日本人最高位の都筑有夢路が今シーズン2度目となるベスト16入りを決めた。
都筑有夢路の逆転劇
都筑有夢路はH6でアネット・ゴンサレス・エチャバリ(EUK)、アリッサ・スペンサー(USA)、テッサ・タイセン(FRA)と対戦。
ミドルスコア勝負の中、アネット、アリッサが1位と2位で都筑有夢路は後半まで3位に追い込まれ、ラスト2分でニード5.32のシチュエーション。
プライオリティ3番目だったためにインサイドで波を待っていたことが功を奏して他3名が逃したセットにテイクオフ。大きなボトムターンからのドライブターン、エンドセクションにも完璧に合わせ、ガッツポーズも出たこのライディングに8.00がコールされ、一気にトップに立った。
「20分間、なかなか良い波を見つけることが出来なかったけど、自分に逆転できると言い聞かせていました。それであの8ポイントライドが出来て本当に嬉しいですし、まだ興奮しています。強さの秘訣はアサイーです」
次のRound of 16ではハニレ・ゴンサレス・エチャバリ(EUK)と対戦する。
なお、Roud of 32まで勝ち上がっていた都築虹帆、松岡亜音、野中美波は敗退している。
エリン・ブルックスのクオリファイが確定
この日、都筑有夢路を上回るスコアを出したのはエリン・ブルックス(CAN)とノラ・リオッタ(USA)の2名のみ。
エリンはバックハンドでのバーディカルなターンの連続でここまでのイベントハイエストとなる9.00を叩き出し、メイシー・キャラハン(AUS)と共に余裕のラウンドアップを決め、同時にCTクオリファイを確定させた。
「最高の気分よ。ビーチアナウンサーが私がCT出場を決めたって話していたけど、もう1ヒート勝つ必要があると思っていたの。父やみんなに本当に決まったの?と確認したわ。神様が私に素晴らしい波を与えてくれたおかげ。本当に嬉しい。ここ数戦はあまり良い結果を残せず、今大会に向けて凄い緊張していた。最終戦ということで、大きなプレッシャーだった。本当に嬉しいわ」
昨年から回ったCSでは、最終戦のブラジルで初優勝。
ディフェンディングチャンピオンでもあるエリン。
CS2年目は開幕戦で優勝、第2戦で2位となり、カレントリーダーの座も手に入れていた。
その後、3戦連続で良い結果を出せず、ランキング4位でブラジル入り。
大きなプレッシャーがかかる中、トップ5という非常に狭き門を17歳にしてクリアした。
「サクアレマが大好きよ。CSの中で間違いなく一番のお気に入りの場所。昨年もここで優勝して、今年もクオリファイという素晴らしい結果を残した。ここは美しいし、海から教会が見える。神様がどれだけ素晴らしいか、この大会がどれだけ素晴らしい場所で行われているか、神様が私たちのために創造した美しい世界のことをただ考えたわ」
今シーズン、ワイルドカードで出場したフィジー戦で優勝したエリン。
これはステファニー・ギルモア(AUS)、タイラー・ライト(AUS)というワールドチャンピオンと並ぶ快挙でもある。
正式にCTを戦う2025年はエリンにとって新たな挑戦の始まりであり、同じ17歳でクオリファイを決めたベラ・ケンワーズィ(USA)、今年18歳でワールドタイトルを獲得したケイトリン・シマーズ(USA)などと共にウィメンズサーフィンの次世代を担う存在として注目を集めるだろう。
彼女たち若手の勢いが、ベテラン勢との戦いにどのような新しい風を吹き込むのか、イベント数も増える2025年はより面白いシーズンになりそうだ。
残り1枠をかけての争い
ウィメンズのクオリファイはエリンが1枠を決めて残りの1枠。
ランキング5位のナディア・エロスタルベ(EUK)が敗れたため、勝ち上がっているヴァヒネ・フィエロ(FRA)、ルアーナ・シルヴァ(BRA)、ヨランダ・ホプキンス・セケイラ(POR)、ソフィア・メディナ(BRA)にチャンスが巡ってきた。
特にヴァヒネ、ルアーナは同じポイント数で並んでいる。
ネクストコールは現地時間10月14日6時45分(日本時間同日18時45分)
Corona Saquarema Pro Presented by Banco Do Brasil Women’s Round of 16 Matchups:
HEAT 1: Teresa Bonvalot (POR) vs. Nora Liotta (HAW)
HEAT 2: Yolanda Hopkins (POR) vs. Sally Fitzgibbons (AUS)
HEAT 3: Vahine Fierro (FRA) vs. Francisca Veselko (POR)
HEAT 4: Ellie Harrison (AUS) vs. Sophia Medina (BRA)
HEAT 5: Isabella Nichols (AUS) vs. Annette Gonzalez Etxabarri (EUK)
HEAT 6: Amuro Tsuzuki (JPN) vs. Janire Gonzalez Etxabarri (EUK)
HEAT 7: Sanoa Dempfle-Olin (CAN) vs. Macy Callaghan (AUS)
HEAT 8: Erin Brooks (CAN) vs. Luana Silva (BRA)
Corona Saquarema Pro Presented by Banco Do Brasil Men’s Round of 64 Matchups:
HEAT 1: Alejo Muniz (BRA) vs. Justin Becret (FRA) vs. Maxime Huscenot (FRA)
HEAT 2: Mikey McDonagh (AUS) vs. Jacob Willcox (AUS) vs. Kade Matson (USA)
HEAT 3: Callum Robson (AUS) vs. Dakoda Walters (AUS) vs. Charly Quivront (FRA)
HEAT 4: Miguel Pupo (BRA) vs. Dimitri Poulos (USA) vs. Lucas Silveira (BRA)
HEAT 5: Jackson Bunch (HAW) vs. Morgan Cibilic (AUS) vs. Keijiro Nishi (JPN)
HEAT 6: Michael Rodrigues (BRA) vs. Mateus Herdy (BRA) vs. Lucca Mesinas (PER)
HEAT 7: Nolan Rapoza (USA) vs. Deivid Silva (BRA) vs. Carlos Munoz (CRC)
HEAT 8: Joao Chianca (BRA) vs. Ian Gentil (HAW) vs. Rafael Teixeira (BRA)
HEAT 9: Samuel Pupo (BRA) vs. Josh Burke (BRB) vs. Taro Watanabe (USA)
HEAT 10: Jordan Lawler (AUS) vs. Hiroto Ohhara (JPN) vs. Luke Slijpen (RSA)
HEAT 11: Edgard Groggia (BRA) vs. Caio Ibelli (BRA) vs. Riaru Ito (JPN)
HEAT 12: Joel Vaughan (AUS) vs. Winter Vincent (AUS) vs. Oscar Berry (AUS)
HEAT 13: George Pittar (AUS) vs. Dylan Moffat (AUS) vs. Jett Schilling (USA)
HEAT 14: Alan Cleland (MEX) vs. Jarvis Earle (AUS) vs. Joan Duru (FRA)
HEAT 15: Marco Mignot (FRA) vs. Gatien Delahaye (FRA) vs. Reef Heazlewood (AUS)
HEAT 16: Kai Odriozola (ESP) vs. Alister Reginato (AUS) vs. Levi Slawson (USA)
WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/
(空海)