ビッグウェーブシーズンになると浮上するある疑問がある。
例えば、JAWSでは大会以外でもジェットスキーがサーファーを助けている場面があるが、彼らはサーファーの友人なのか、それとも雇われているのか?
もちろん、ハワイやタヒチなどではウォーターパトロールという立派な職業が存在し、彼らなしでビッグウェーブの大会は成立しない。
それはチョープーで開催されたパリ五輪やワイメアベイの『THE EDDIE』を見れば明らかだ。
しかし、フリーサーフィンでは話が違う。
ほとんどのケースで正式な報酬(少しの謝礼はあるものの)は発生せず、さらに命を危険にさらすリスクも伴う。
では、一体なぜ彼らはそれを引き受けるのだろうか?
その答えは、彼らの純粋なビッグウェーブへの情熱にある。
アルビー・レイヤーの善意ある行動
2024年の年末、世界を代表するフリーサーファーでJAWSのスペシャリストでもあるマウイ島のアルビー・レイヤーが折れたサーフボードをオークションに出品してその収益をマウイのウォーターセーフティチームに寄付すると発表。
そのサーフボードを落札したのはケリー・スレーターだった。
” この半分に折れたサーフボードと、クリス・イーガンが撮影した最後の波に乗った時に使用した24×36インチのクリスタルアーカイブ・アクリルフェイスマウントのファインアートプリントをインスタグラムで非公式オークションに出品するよ。
クリス、この写真のプリントを寄付してくれて、さらに発送までしてくれてありがとう!どちらでも、あるいは両方にサインを入れることも可能で、最高額入札者の希望に応じるよ。
このオークションで得たお金は、地元のウォーターセーフティクルーに全額寄付する。
私たちはできるだけウォーターセーフティの方々に報酬を支払おうと努力しているけど、彼らが本来受け取るべきものには遠く及ばない。
この素晴らしい働きをしてくれた彼らに、少しでもホリデーボーナスを贈りたいと思う。
ウォーターセーフティのほとんどはフルタイムの仕事を持ち、家族を抱えている。そして、休日には自分たちで波を追いかけたり、釣りを楽しんだりする代わりに、私たちサーファーの守護天使としてその時間を使ってくれているんだ。
これまで私自身や他の人々を見守ってくれた人たちの中で、本当に必要としている人々に少しでも喜んでもらえるよう、全力を尽くすよ。”
アルビーが出品したサーフボードは9’4″のガンで、数日前にJAWSで写真を残した後に折れたボード。
ケリー・スレーターがこのボードを5,000ドルで落札、アルビーは全体で10,000ドルを集めることに成功した。
今回のアルビーとケリーの行動は、サーフィンコミュニティへの感謝と支援を示す素晴らしい例だ。
(空海)